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2026.03.27 10:00

Apple Businessが変えるスモールビジネスの常識──初期投資を抑えた高信頼なインフラ構築

Appleデバイスから業務に必要なアプリ、ツールをチームメンバーに提供するビジネス向け統合管理プラットフォームをApple Businessとして新たにローンチする

Appleデバイスから業務に必要なアプリ、ツールをチームメンバーに提供するビジネス向け統合管理プラットフォームをApple Businessとして新たにローンチする

アップルが、ビジネス向けサービスの概念を大きく変える新たな統合プラットフォーム「Apple Business」を4月14日に提供開始する。どのようなユーザー、あるいは組織がこのサービスの恩恵を受けることができるのだろうか。その概略を踏まえて解説する。

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企業向けのオールインワンプラットフォーム

アップルはこれまでに、デバイスの自動登録やアプリ購入を担う「Apple Business Manager」、中小企業向けのIT運用支援パッケージ「Apple Business Essentials」、そしてマップ上の店舗情報を管理する「Apple Business Connect」といった複数の法人向けサービスを、米国や日本を含む世界各地域で個別に展開してきた。今回の発表により、これら3つのサービスはApple Businessに集約される。

Apple Businessの核心は、これまで個別に提供されてきた管理者向けプラットフォームをひとつに統合した点にある。企業のIT担当者はウェブブラウザから「business.apple.com」にアクセスすることで、従業員へのデバイスの割り当てやセキュリティ設定の適用に加え、Appleマップやメッセージ、ウォレットといったアプリを通じて提供する自社サービスの情報更新までを一元的に管理できるようになる。

クラウド上に用意された構成テンプレートによりデバイスから自社サービスのコンテンツ管理を一元管理できる
クラウド上に用意された構成テンプレートによりデバイスから自社サービスのコンテンツ管理を一元管理できる

特筆すべきは、独自ドメインによるメールおよびカレンダーの運用機能が組み込まれた点だ。企業所有のドメインを用いたビジネスメールや共有カレンダーの提供は組織の信頼性を高め、プロフェッショナルなイメージを顧客に与えることにもつながる大事な要素だ。

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今年1月29日にアップルが発表したクリエイティブアプリのコレクション「Apple Creator Studio」のサブスクリプションも、今後は法人運用のあり方を変える可能性がある。

従来は個人のApple IDに依存していたアプリケーションのライセンス管理を、Apple Businessでは組織単位で一括購入・配布する仕組みに移行できる。ライセンスは管理対象のアカウント(Managed Apple ID)やデバイスに対して割り当てられるので、企業は統制的な管理ができる。従業員の入社や異動に伴うライセンスの付与・回収も管理画面から一括で行えるため、IT部門の統制が及ばない形でツール利用が広がるリスクを抑えつつ、セキュアなクリエイティブ環境が維持できる。

 社員、あるいはプロジェクトチームのメンバーに提供するAppleデバイスのゼロタッチ導入を実現。管理者とユーザーの双方がシンプルに、かつセキュアにデバイスを使用できる
社員、あるいはプロジェクトチームのメンバーに提供するAppleデバイスのゼロタッチ導入を実現。管理者とユーザーの双方がシンプルに、かつセキュアにデバイスを使用できる

これは、従来デバイス管理の領域に留まっていたアップルの法人向けサービスが、Google WorkspaceやMicrosoft 365が先行してきた「プロダクティビティ・プラットフォーム」の領域へ本格的に進出したことを示唆している。iPhoneやMacなど、アップル製デバイスを標準採用している企業にとって、OSにネイティブ統合されたコミュニケーション環境という親和性の高い選択肢が生まれたことになる。

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編集=安井克至

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