経営・戦略

2026.03.26 10:00

マスク、OpenAIの「Sora閉鎖」を受け自社動画生成ツールへの注力を表明

Josh Edelson/Getty Images

Glok Imaginをめぐる物議

xAIは2025年夏、テキストから画像や動画を生成できるGrok Imagineをリリースした。このチャットボットには性的に露骨なコンテンツの作成を許可する「スパイシー・モード」が搭載されている。リリースから数日以内に、同意のない性的なディープフェイクの作成にこのツールが利用されたと複数のメディアが報じた。ザ・バージは、Grokが明示的な指示を受けずともテイラー・スウィフトのヌード画像を生成したと伝えている。

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英国、フランス、カナダ、米国の複数州で調査が進行

その数カ月後、マスク自身がビキニ姿の自画像を投稿したことで、女性や子どもの衣服を除去した画像を求めるユーザーの要求が殺到し、論争はさらに激化した。ニューヨーク・タイムズは1月、Grokがわずか9日間で180万枚もの女性の性的画像を生成したと報じている。これを受け、Xは同月、画像生成を有料会員のみに制限し、実在の人物の露出度の高い画像の生成をブロックすると発表した。

しかし、当局の監視や訴訟は続いており、3月初めには10代のグループが児童ポルノ助長の疑いでxAIを提訴したほか、英国の通信規制当局のOfcomや、フランス、カナダ、米国の複数の州で調査が進められている。

OpenAIおよびサム・アルトマンCEOとの対立

マスクは、OpenAIの共同創設者でありながら、同社およびサム・アルトマンCEOと長年対立してきた。2024年、マスクはOpenAIが非営利という設立目標を放棄し営利企業に転換したとして提訴し、「アルトマンとその共犯者たちに裏切られた。その背信と欺瞞はシェイクスピア劇のような規模だ」と批判した。

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マスクは初期投資に対する「不当な利得」として最大1340億ドル(約21.3兆円)の損害賠償を求めているが、OpenAI側はこれを「不真面目な」要求と呼び、マスクによる「嫌がらせキャンペーン」だと非難している。マスクはX上で繰り返しOpenAIを中傷しており、2025年3月には「OpenAIを全く信頼していない」、同12月には「ChatGPTには、その骨の髄までウォーク(woke)が組み込まれている」と発言している。

マスクの推定資産額は8331億ドル(約132.5兆円)に達する。彼は世界最高額の富豪であり、テスラの12%、スペースXの43%の株式を保有している。2022年、彼は440億ドル(約7兆円)でツイッターを買収し、2025年には1130億ドル(約18兆円)の評価額で同社とxAIを統合した。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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