北米

2026.03.26 10:30

米国は景気後退するか、ムーディーズが警告する紛争下の「現実的な脅威」

Dan Squicciarini/NurPhoto via Getty Images

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イラン紛争によって引き起こされた原油価格の上昇やインフレ加速への懸念といった経済的圧力により、一部のアナリストは景気後退(リセッション)の予測確率を引き上げている。一方で、米国経済はこの紛争の衝撃を吸収できる十分な体制を整えていると、慎重ながらも楽観的な見方を示す専門家もいる。

ムーディーズ・アナリティクスは、リセッション突入の予測確率を48.6%に引き上げた。これは先週記録した過去最高の49%に近い水準だ。チーフエコノミストのマーク・ザンディは、景気後退のリスクが「不快なほど高く、さらに上昇している」と懸念を示し、リセッションは「現実的な脅威」であると警告した。

ゴールドマン・サックスは米国時間3月24日、今後12カ月以内にリセッションが起こる確率を従来の25%から30%に引き上げ、通年の国内総生産(GDP)成長率予測を2.1%に下方修正した。4月までのインフレ率と原油価格の予測値が従来より高くなったことを理由に挙げているが、リセッションが起こる可能性は依然として低いとしている。同社のアナリストらは、原油価格の上昇といった重大なエネルギーショックは、通常、消費者の長期的な価格予想には影響を与えないと述べている。

ウィルミントン・トラストはリセッションの確率を45%と予測しており、これはEYパルテノンの40%を上回る。EYパルテノンのチーフエコノミストを務めるグレゴリー・ダコは、イラン紛争が持続または拡大すれば、この確率は「急速に上昇」する可能性があり、インフレ率は5%に向かって上昇しかねないと付け加えた。

予測市場のポリマーケットでは、2025年末までのリセッション発生確率は35%とされており、トランプが今週初めにイランと「生産的な」平和交渉を行ったと主張したことを受けて、わずかに低下した。また、同じく予測市場のカルシでは32.6%とされ、3月初めの最高値である約37%から低下している。

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翻訳=江津拓哉

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