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2026.03.31 14:00

自分を過小評価してない? 思っている以上に「レジリエンス」が高いことを示す2つのサイン

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レジリエンス(回復力)は、精神的なタフさや感情面での強さのようなものと誤解されがちだ。だが実際には、多くの人が想像しているよりもはるかに柔軟な概念であることが研究で示されている。私たちは通常、レジリエントな人といえば、ストレスに全く動じず、プレッシャーを受けながらも常に冷静でいられる人、どんな困難に直面しても感情的に安定している人を思い浮かべる。

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こうしたレジリエンスのとらえ方は不完全であるだけでなく、非常に誤解を招くものだ。私たちは、レジリエンスとは苦痛を回避するための手段であるかのように思い込まされているが、現実としては苦痛への対処法のことだ。

実際、レジリエンスを最も確実に示す2つの兆候は、私たちが通常思い描くものとは正反対のものに見える「苦闘」と「自己不信」だ。だが、これら2つの経験の根底には、人生が投げかけるあらゆる困難に適応し、そこから立ち直ることを可能にするプロセスが潜んでいる。

この記事では、思っている以上に自分がレジリエントであることを示す、2つのサインを心理学研究をもとに紹介する。

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1. たとえ気が進むなくても諦めずに取り組んでいる

レジリエンスについて最もよくある誤解は、参るような状態から身を守ってくれるというものかもしれない。これは全くの誤解だ。人生において、完全ストレスフリーを可能にするものなどなく、レジリエンスも例外ではない。レジリエンスの役割はストレスとの関わり方を変えることにある。

心理学者はレジリエンスを逆境やトラウマ、あるいは大きなストレスに直面してもうまく適応していく能力と定義している。この定義において重要な点は、不安や疲労を感じたり、感情的に追い詰められたりすることが、レジリエンスの重要な要素であることが多いということだ。

2009年に発表された著名な縦断研究で、研究者らは2001年9月11日の米同時多発テロ事件後のニューヨーク市民のレジリエンスの推移と、1999年の洪水後のメキシコの人々のレジリエンスの推移を調べた。どちらのケースでも、レジリエントと分類された人であっても困難な時期には苦痛を訴えていたことが明らかになった。

具体的には、これはレジリエントな人であってもトラウマを抱えるような体験の後に中程度から重度の症状を経験していたということだ。こうした人を特徴づけていたのはストレスの欠如ではなく、諦めずに取り組み続けて徐々に元の状態に戻っていく能力だった。

これはよく「レジリエントな機能」と呼ばれることが多い。つまり、押し潰されそうに感じることもあるだろうが、たとえそれが一番やりたくないことだったとしても、責任を果たし、人間関係を維持しようと努める。最悪な日でも一歩でも前に進むためにできる限りのことをする。たとえそれがただベッドから出て何かを食べることだけだとしてもだ。

認知の観点から見ると、この能力は人のストレス評価の能力を反映していることが多い。専門誌『Journal of Youth and Adolescence』に2023年に掲載されたストレス評価に関する研究によると、ストレスを対処可能、あるいは意味のあるものととらえる人はより効果的に対処する傾向がある。その結果、やがて良い結果を得られることにつながる。

こうしたことから、「ギリギリだ」と思いながらも出勤し、他の人を支え、やるべきことをこなした経験があるなら、それは失敗ではない。レジリエンスだ。

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翻訳=溝口慈子

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