ここ数週間で電気自動車(EV)の経済的な魅力が高まっている。イランでの紛争がガソリン価格を押し上げているためだ。2025年のドナルド・トランプ大統領による税額控除の撤廃でEV市場は苦境に立たされていたが、紛争が始まって以来、一部のEVメーカーの株価は上昇に転じている。
アメリカ自動車協会(AAA)によると、24日の全米ガソリン平均価格は1ガロンあたり4ドルに迫った。この1カ月で1ドル以上上昇した計算だ。国際原油指標の北海ブレント先物も、同日早い時間に1バレルあたり100ドルを突破した。
自動車購入サイトのエドマンズによると、3月2日週におけるハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、およびバッテリー式EVへの関心(同サイトでの検索行動)は22.4%に達し、前週の20.7%から上昇した。
ガソリン価格の急騰は、時間の経過とともに車の購買行動に影響を与える。エドマンズによると、2022年にロシアがウクライナに侵攻した後、EVへの関心は2月の17.5%から翌3月には25.1%へと跳ね上がったという。
スタイフェルのアナリスト、スティーブン・ゲンガロは先週のレポートの中で、イラン紛争が持続すればガソリン価格の上昇はEVには「追い風」だと指摘した。また、カーグールーズの市場情報担当ディレクターを務めるケビン・ロバーツはロイターに対し、消費者は「ガソリン価格に極めて敏感」であり、2022年には4ドルという節目を超えたことがEVへの関心を高める転換点になったと語った。
もっとも、すべての自動車メーカーがこの関心の高まりの恩恵を受けているわけではない。テスラの株価は今月4.4%下落し、フォードは16.3%、ゼネラル・モーターズ(GM)は2%それぞれ下落した。
一方で、他のEVメーカーの株価はイラン攻撃開始以降、好調さを見せている。リヴィアン・オートモーティブは2.3%上昇し、ルシード・グループは3.3%上昇した。さらに、2026年初めにテスラを抜いて世界最大のEVメーカーとなった中国のBYDは12.6%の急伸を見せた。他にもNIO(19.3%高)、小鵬汽車(7.8%高)、理想汽車(2.3%高)も上昇している。



