北米

2026.03.25 10:30

イラン紛争によるガソリン高騰でEVへの関心が急増、購入前に知っておくべきこと

Jesus Hellin/Europa Press via Getty Images

コンシューマー・レポートによれば、一般的なドライバーはEVの耐用期間を通じて1万2000ドル(約190万円)を節約できるという。ガソリン車オーナーと比較して、維持費を60%抑えられるためだ。

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EV推進団体のゼロエミッション輸送協会の分析によると、2025年に米国で最も売れたEV上位5車種はいずれも、新車の平均価格(日本円換算で約758万円)を下回っていた。ただし、ケリー・ブルー・ブックのデータによれば、2月におけるEVの平均販売価格は5万5300ドル(約878万円)で、ガソリン車の4万9353ドル(約783万円)より依然として高い。ブルームバーグの報道によると、BYDのショールームへの来客数も加速しており、ある店舗ではイラン紛争開始後、来客数が4倍になったという。この店舗では紛争開始からの3週間で250台のEVを販売した。週平均で80台以上を売り上げており、これは2025年の2倍に相当する。

GMのポール・ジェイコブソンCFOは先週、消費者が燃費効率の高い車両へ移行するには、高い原油価格が最大6カ月持続する必要があるとの見解を示した。同氏は、同社の販売データにはまだ懸念を示す兆候は見られないとした一方、在庫不足という「少し難しい課題」に直面していると述べた。

バッテリーメーカーはデータセンター向けへシフト

トランプが2025年にEV購入者向けの7500ドル(約119万円)の連邦税額控除を廃止したことは、テスラなどの販売に打撃を与えた。その結果、バッテリーメーカーはデータセンター向けの電力貯蔵システムの製造へとシフトしたと報じられている。ベンチマーク・ミネラル・インテリジェンスと太陽エネルギー産業協会の報告書によると、2026年には米国のバッテリー需要全体の41%を電力貯蔵システムが占める見通しだ。2年前は26%だった。国際エネルギー機関(IEA)は、米国のデータセンターにおける電力消費量は2024年比で130%増加しており、AIの普及に伴い需要はさらに急増する可能性が高いと報告している

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今後の焦点は、原油価格が上昇し続けるかどうかだ。シティのエコノミストらは分析の中で、原油価格は4月中に1バレル120ドルに達し、紛争が6月末まで続けば200ドルに達する可能性があると予測した。シティによれば、原油のようなリスク資産が世界情勢に反応するまでには、新型コロナウイルスのパンデミックで1カ月以上、2022年のロシアによるウクライナ侵攻ではそれ以上の時間がかかった。ある顧客はシティに対し、今回の供給ショックを「太陽の爆発」になぞらえたといい、アナリストは「光が地球に届くまでの8分間はまだ平穏を保っている」と述べた。

なお、同銀のアナリストらは、世界の石油の約20%が通過するホルムズ海峡の再開に向けて米国とイランが合意に達する確率を20%と予測しており、その場合は年末までに原油価格が65ドルから70ドルまで下落する可能性があるとしている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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