AI活用は「二極化」時代へ進むのか、インフラ戦略が決める企業の未来
AIの進化に伴い、企業が直面するセキュリティリスクもまた、複雑化・巧妙化の一途を辿っている。今後の企業のAI活用は、明確に二極化していくだろう。
「中堅・中小の企業様ですと、ローカルで自前のAIサーバーを構築して運用するだけのリソースや資金がなかなか難しいという現実があります。そのため、ある程度のリスクを承知の上でシステム制御(SASE等)をかけながらクラウドで完結させるケース。一方で、大手企業様になればなるほどリスクを重く見て、自社でコストをかけてでも安全なローカル環境(ハイブリッド構成)を構築していくケース。今後のAI活用は、このように二極化していくと感じています」(今村氏)
どちらの道を選ぶにせよ、漫然とクラウドのAIを使うだけの時代は終焉を迎えたという点は明らかだ。AIという強力なエンジンを自社のビジネスにどう組み込み、いかにして情報漏洩などの暴走を防ぐか。そのブレーキシステムであり、強固な車体となるのが、現代におけるデータセンターやセキュリティソリューションとなる。
AI時代におけるインフラ戦略は、単なるIT部門の課題ではなく、企業の競争力と信頼性を左右する最重要の経営課題。自社のデータ資産の価値を正しく評価し、フェーズと予算に合わせた最適なインフラを選択・構築できる企業だけが、生成AI時代を、またさらにその先の時代を、安全かつ力強く生き抜いていくことができるだろう。
私自身、業務に迫られ、全国各社のセキュリティデータセンター行脚を敢行してから、すでに10年以上が経とうとしている。久々に現地に足を運び、時代は我々の知らぬ世界で、ひっそりとしかし加速度的に進化していると痛感させられた。


