ドナルド・トランプ大統領は米国時間3月23日、米国とイランが「生産的」な協議を行ったことを明かし、これが紛争の「完全かつ全面的な解決」につながる可能性があると発言した。これを受け原油価格は下落し、市場は活性化した。しかし、イラン当局は会談の事実を一切否定しており、トランプがエネルギー価格を下げ、「時間を稼ごう」としていると非難した。
トランプはトゥルース・ソーシャルへの投稿で、「中東における敵対関係の完全かつ全面的な解決に関する、非常に良好で生産的な会話」が過去2日間にわたって行われたと記した。
またトランプは、イランの発電所やエネルギーインフラに対する軍事攻撃を5日間延期するよう国防総省に命じたとも述べている。
トランプはイラン側の代表が誰だったのかを明かしておらず、その交渉にイスラエルが参加していたかどうかも現時点では分かっていない。
この投稿から数時間以内に、イラン外務省は米国との会談を否定。トランプの発言は「エネルギー価格を下げ、軍事計画を実行するための時間を稼ぐ」ものだと主張した。AP通信がイラン国営メディアを引用するかたちで報じた。
イラン外務省は、「近隣諸国との緊張緩和の取り組みはあるが、それに対するイランの回答は明確である。この戦争を始めたのはイランではなく、そのような要請はすべてワシントンに向けられるべきだ」と述べている。
各指数が上昇、原油価格は下落
このトランプの投稿を受け、時間外取引で1100ドル以上急騰したダウ平均株価は、23日午前の取引開始後には1.7%高で推移している。S&P500種株価指数とナスダック総合指数もそれぞれ1.5%高、1.6%高となり、4週連続の下落を記録していた各指数は反発して月曜日を迎えた。先週、ダウとナスダックは直近の高値から10%下落する「調整局面」に近づいており、ダウは高値から8.6%の下落、ナスダックは8.7%下落した水準にあった。
国際原油指標の北海ブレント先物は、先週記録した112ドルの高値から約7%下落し、100ドルを割り込んだ。米原油指標のWTI先物も同様に7%下落し、一時は85ドルを下回ったものの、米国記事執筆現在では91ドル弱で推移している。
イランの発電施設に対する攻撃と、その期限
21日夜の投稿でトランプは、イランが48時間以内に「脅威のない、完全な」ホルムズ海峡の再開を実現しなければ、「各地の発電所を攻撃し、消し去る。最大の発電所がその筆頭となる」と警告していた。この最後通牒の期限は23日夕方に設定されていた。一方のイランはこれに対し、米国と同盟関係にある近隣諸国のエネルギー施設や海水淡水化施設を標的に報復すると応酬した。



