マーケティング

2026.03.23 21:12

信頼こそが鍵──アーンドメディアがペイドメディアに勝る理由

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John McCartney, APRはJMAC PRの創業者であり、戦略的コミュニケーションを通じて成長期のテック企業のスケールを支援するブティックエージェンシーを率いている。

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今日のメディア環境において、リーチだけでは影響力を生み出せない。信頼こそが鍵だ。

2026年版エデルマン・トラストバロメーターは、ブランドのメッセージングや従来の制度に対する懐疑が強まっていることを示している。信頼が分断されるにつれ、オーディエンスはますます独立した声──ジャーナリスト、業界の専門家、アナリスト、同業者──に頼るようになっている。こうした独立した情報源は、広告や自社メディアのメッセージよりはるかに重い意味を持つ。

マーケターやコミュニケーターにとって、ペイドメディアはいまも可視性をもたらす。しかし、金を払ったからといって信頼できるものになるわけではない。新しいソフトウェアを探すとき、どこで判断材料を得るだろうか。私はG2やRedditをよく利用する。なぜか。信頼性を土台にブランドを築いてきたからだ。良いレビューに値札を付けることはできない。良いレビューは「買う」ものではなく、「獲得する」ものだからである。

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購買者が懐疑的なとき、独立した声が意思決定を左右する

今日の購買者は、ペイドチャネルで最初にブランドに出会うことはあっても、最終的な意思決定は、知覚リスクを下げるシグナルによって形成される。エデルマンの調査は、より広い制度への信頼が脆弱なままである一方で、信頼が個人的なネットワークへとますます移っていることを示しており、それが信頼性を高めている。生成AIの波が立ち上がった当初、OpenAIのChatGPTが最も広く認知された大規模言語モデルとして台頭した経緯を考えてみてほしい。当時、ChatGPTは継続的にメディアで取り上げられ、私自身のネットワーク内外で人気が急速に高まっていた。

同様に、AI駆動の音声録音ソフトウェアOtter.aiを使おうと決めたのは、メディアでの報道を目にしたこと、そしてクライアントのインタビュー(相手はForbesのコラムニストだった)に立ち会った際、そのソフトウェアの使用許可を求められたことがきっかけだった。もちろん、と答えた私は、後にサブスクリプションプランに登録した。今では会議に出るたび、ほとんどあらゆるオンライン会議室でこの手の議事録ツールを目にする。

つまり、アーンドメディアはソーシャルプルーフ(社会的証明)を大規模に機能させる。単なる「ブランド認知」をつくる以上のものであり、信念と賛同を築くことに本質がある。

アーンドメディアは意思決定の局面でリスクを下げる

ガートナーのセールス調査は、購買者が評価の過程で独立した情報に依拠していることを一貫して示している。アナリストレポート、業界メディア、専門家の論評は、知覚リスクを下げ、確信を早める「信頼のシグナル」である。

クラウドプロバイダーを精査するテック企業のエグゼクティブは、ペイド広告で製品の主張を目にするかもしれない。しかし、RFP(提案依頼書)を開始する前に、そのエグゼクティブは、信頼される業界媒体での掲載、アナリストのランキング、顧客の証言を探すはずだ。第三者による裏付けは、選択に伴う感情面と金銭面のリスクを下げる。

継続的な掲載は、時間の経過とともに信頼性の優位を確立する。1本の記事が短期的に印象を左右することはあっても、評価の高い媒体における独立した検証が積み重なることで、購買ジャーニーのあらゆる段階を支える権威が形成される。

このリスク低減の力学は、いまや人間の購買者を超え、機械主導のディスカバリーにも及んでいる。

AI主導のディスカバリーでは、支出ではなく権威が可視性を生む

AIが情報発見のあり方を変えるにつれ、この信頼性の優位は新たな重要性を帯びている。検索とAIによるディスカバリーは、リンクの一覧へ誘導するのではなく、完成された回答を生成することが増えている。独立した報道や専門家の対話の中で一貫して登場するブランドほど、こうした回答に現れやすい。

この環境では、AEO(Answer Engine Optimization)は権威の結果となる。アーンドによる可視性は、AIが信頼するよう学習された持続的な信頼シグナルを反映するため、AIの出力に影響を与える。対照的に、ペイド施策はメッセージを提示できても、AIが信頼できる回答を示す際に依拠する深いシグナルを定着させることはほとんどない。

単一チャネルへの賭けより、戦略的なバランスが勝る理由

ペイドメディアはいまも重要な役割を担う。可視性を加速し、ローンチを支え、重要メッセージを大規模に増幅する。しかし、アーンドによる信頼の基盤がなければ、ペイド施策はしばしば懐疑を突き破れない。

CMO、創業者、エージェンシーのリーダーにとって示唆は明快だ。アーンドメディアを、任意の補助戦術ではなく中核となる戦略の柱として統合すべきである。信頼される媒体でのソートリーダーシップ、業界報道を喚起する独自調査、文化的に共鳴するコミュニティ中心のストーリーなどを通じて、第三者との関与を構築し、維持するためにリソースを配分する。

こうした取り組みは時間をかけて信頼性を確立し、ペイド、オウンド、AIディスカバリーを含む各チャネルで複利のリターンをもたらす。ペイドメディアは勢いを生むが、アーンドメディアは、ペイドが効果を発揮するために必要な「信念」という基盤層を築く。そして信頼が制約となる環境では、外部の声によって検証された信念こそが成長を持続させ、長期にわたってブランドの評判を強化する。

forbes.com 原文

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