経済・社会

2026.03.23 19:38

インド富豪アンバニ率いるリライアンスが米製油所を支援、エネルギー勢力図の転換を象徴

charnsitr - stock.adobe.com

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今週初めにドナルド・トランプ大統領が発表した画期的な米国製油所プロジェクトは、世界のエネルギー勢力図における根本的な転換を示している。シカゴに拠点を置く調査会社ザックス・インベストメント・リサーチによると、アジア一の富豪ムケシュ・アンバニが率いるインドのリライアンス・インダストリーズがこの取引を支援しているという。

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「リライアンスが米国に巨額投資を投じる戦略的根拠は、現在の地政学的な混乱と深く結びついている」とザックスはリサーチノートで記した。「中東での紛争激化と、イランの影響力を標的にしたトランプの『オペレーション・エピック・フューリー』に象徴される地政学的な不安定さが続くなかで、世界の石油サプライチェーンはますます不安定になっている」

水曜日、トランプ大統領は自身のソーシャルメディアプラットフォーム「Truth Social」で、アメリカ・ファースト・リファイニングがテキサス州ブラウンズビル港に新たな製油所を建設すると発表した。「これは3000億ドル規模の歴史的な取引であり、米国史上最大だ」とトランプは投稿した。「インドのパートナー、そして同国最大の民間エネルギー企業であるリライアンスによるこの途方もない投資に感謝する」とも述べた。

トランプ大統領はプロジェクトの詳細を明らかにしなかったが、これは米国で50年ぶりに建設される新規製油所となる。ザックスによると、このプロジェクトには「リライアンスが米国産シェールオイルを精製・販売する20年契約が含まれており、インドを拠点とする同コングロマリットの米国エネルギーセクターにおけるプレゼンスを強化する」という。リライアンスはForbes Asiaからのコメント要請メールに回答しなかった。

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別途、アメリカ・ファースト・リファイニングは、先月グローバル企業から10桁の企業価値評価に基づく9桁の投資を受けたと発表した。これに加え、米国産シェールオイルを購入・精製する拘束力のある20年間のオフテイク契約も締結された。同社は今年第2四半期に着工する見込みだとしている。

「これは現在の米国において最も重要なエネルギーインフラプロジェクトの一つだ」と、アメリカ・ファースト・リファイニングのトレイ・グリッグス社長は声明で述べた。「米国には軽質シェールオイルの余剰がある一方、それを精製する能力が不足している。ブラウンズビル港にこの製油所を建設することで、米国のエネルギー生産を大きく拡大し、高賃金の雇用を数千創出するとともに、国内サプライチェーンを強化する」

この製油所では、1250億ドル相当の軽質シェールオイル12億バレルと、1750億ドル相当の精製製品500億ガロンの生産が見込まれている。施設の年間処理能力は6000万バレルで、輸出を容易にする深水港も備える予定だ。

「この事業はリライアンスの豊富な運営ノウハウから恩恵を受けることになる」とザックスは述べた。リライアンスは現在、インド西部グジャラート州で日量約140万バレルの処理能力を持つ世界最大の精製施設であるジャムナガル製油所を運営している。

Forbesのデータによると、アンバニのリアルタイム純資産は989億ドルで、インドおよびアジアで最も裕福な人物である。同氏はリライアンス・インダストリーズの会長を務めており、同社はエネルギー、石油化学、通信、小売、メディア、金融サービスなど多岐にわたる事業を展開している。

forbes.com 原文

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