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2026.03.27 08:15

高校生がBeRealを支持する理由、加工疲れの反動が生む新潮流

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昨今のSNS空間では、いかに自分を良く見せるかという「映え」の文化が飽和状態にある。精緻な加工や周到に準備された投稿に人々が疲れを感じ始める中、若年層を中心に支持を広げているのが「BeReal(ビーリアル)」だ。日常のありのままを切り取るこのプラットフォームは、従来のSNSとは真逆の価値観を提示している。

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ワカモノリサーチが全国の現役高校生を対象に実施した調査によると、回答者の72.1%がBeRealを利用しているという。利用する理由として目立つのは、友人のリアルな日常生活を覗ける楽しさや、今この瞬間を共有できるライブ感だ。毎日ランダムな時間に届く通知に合わせ、制限時間内に投稿しなければならないというゲーム性が、一種の「ドキドキ感」として若者の心を掴んでいる。

機能面での評価も高い。インカメラとアウトカメラで同時に撮影するデュアルカメラ機能は、撮影者自身も含めたその場の空気感を丸ごと記録できる点が新鮮に映っている。また、投稿がカレンダー形式で蓄積されるため、日記やアルバムのように過去を振り返るツールとして活用する層も多い。加工ができないからこそ生まれる「無加工のエモさ」や、実力勝負の潔さが、盛られた既存のSNSに対するアンチテーゼとして機能している。

一方で、利用していない層が約3割存在することも見逃せない。非利用の理由としては、そもそも写真を撮ることや自撮りを投稿することへの抵抗感が根強い。また、ランダムな通知に合わせて投稿することを「だるい」「疲れそう」と捉える声もあり、利用者にとってのゲーム性が非利用者には「強制感」や負担として映る側面がある。さらに、位置情報やリアルタイム性に伴う監視感、安全面への懸念も、慎重な姿勢に繋がっているようだ。

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本調査は、5万人以上のネットワークを持つ媒体を通じて行われたものの、有効回答数は215名となっている。そのため、現役高校生全体の総意というよりは、トレンドに敏感な層の動向を反映した数値として捉えるのが妥当だろう。

若者がBeRealに求めるのは、過度な装飾を排した「友達との繋がり」や、気兼ねのない内輪のノリである。かつての公共性の高いSNSから、よりクローズドで等身大のコミュニケーションへ変容しつつあるのかもしれない。

出典:ワカモノリサーチ「BeReal(ビーリアル)の利用に関する調査」より

文=飯島範久

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