「インデックスに勝つパフォーマンス」を続けてきた投資の実践

左からピーター・リンチ、阿部修平、ウォーレン・バフェット

「教え、教えられる」組織でありたい

藤吉:組織としては次の世代の育成というのも、大事な課題ですよね。

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峰松:そうですね。今は阿部さんが運用の現場の第一線にいて、ファンドマネージャーたちは直接学ぶ機会がある。だからそれを引き継いだ彼らには、君たちが次の世代のアナリストをちゃんと育てているかどうかが評価の基準になるよ、ということはしっかり伝えています。「教え、教えられる組織」であることを大事にしたいと思っています。

だから「あなたのファンドの成績だけがあなたの評価じゃないよ」と。 

阿部:「私のファンドはこれだけリターンが出て、収益にもこれだけ貢献したのに、なぜ報酬がこれだけなんだ」と文句を言う人がいるわけですよ。僕には直接言えないから、峰松君に言ってくるんだ(笑)。

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峰松:もちろん数字は数字で評価するんですが、それだけじゃないですよ、という話で。

藤吉:”数字じゃない部分の社員の評価”というのはどうやっているんですか。

峰松:僕らは小さな組織なので、阿部さんや役員が集まった場で、一人ずつ評価しています。膨大な時間がかかりますが、そこに一生懸命時間をかける以外に”正解”はないと腹をくくっているんですよね。そこは妥協しないようにしようと。

インデックスには「勝って当たり前」

藤吉:私の勝手なイメージですが、金融関係の方って結構頻繁に転職される方が多いと思うんです。そうした中でスパークスさんは初期からのメンバーが残っておられる気がします。他の投資運用会社と比べたとき、スパークスの特徴は何だと思われますか。

峰松:やっぱり自由度の高さでしょうか。セクターで分かれているわけではないので、どんなことでも好きなように調べに行ける。そこで調べてきた内容はみんなで共有しますが、あとは基本的に自由ですから。スケジュールを管理されることもないですし。

藤吉:自由にやらせることによって、パフォーマンスも違ってくるものでしょうか。

阿部:面白いのは、みんな同じ空気を吸って、同じような「型」で運用しているせいか、投資対象が違っても結果が似てくるんですよね。日本株でも再生可能エネルギーでもベンチャーでも、長期投資のリターンはどれも年率10~11%のレンジに収斂していくんです。僕はいつも「必要以上にインデックスを意識しないように」と言ってるんです。インデックスを意識することなく、いい会社へのいい投資を積み上げていくことが大切なんです。

藤吉:日本株のインデックス運用の長期リターンは、だいたい年率4〜7%程度ですね。インデックスを意識するな、という発想は他の投資運用会社も持ってるんですか?

阿部:他はどうかわからないけど、僕はずっと「良い会社に投資をしていけばインデックスには勝って当たり前」って思っていました。だんだんウチの投資担当者もそういう思考法になってきましたね。

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text by Hidenori Ito

連載

市場の波に乗る12の視点 スパークス代表・阿部修平×Forbes JAPAN 編集長・藤吉雅春

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