何よりも重要なことがある。リーダーが従業員のエンゲージメントを高める環境を確実に整えることで、エンゲージメントがイノベーションに直接的な影響を与えることが複数の研究で示されている。イノベーションに向けた指針やリソースを提供するリーダーは、チームメンバーが安全に失敗を経験し、迅速に学び、いわゆる「壊滅的な」失敗を回避できるようにする。これによりチーム全体が、一見失敗に見える状況から生まれる変革や再起を誇りに思うことができるようになり、チームのモチベーション向上と結束力の強化につながる。
適切な基盤さえあれば、リーダーは初期の挫折を、企業文化を刷新する好機へと転じさせ、自分自身や部下が決して停滞したり、慢心したりしないようにすることができる。
マーク・ザッカーバーグはこう述べている。「最大のリスクは、リスクを冒さないことだ(中略)。急速に変化するこの世界において、確実に失敗する唯一の戦略は、リスクを冒さないことなのだ」
挫折から飛躍へ
どんなリーダーもいずれは、進捗が停滞したり、計画が頓挫したりする局面に直面する。こうした局面は心地よいものではないが、それが変革の種を運んでくることがしばしばある。
私生活での挫折であれ、仕事上の挫折であれ、物事を客観的な視点で捉えることが大切だ。もしあの時、違う行動をとっていれば、その挫折を未然に防げたかもしれない、と思うことはもちろんあるはずだ。しかし、それが必ずしも正しいとは限らない。そして、挫折の背景にある「理由」が何であれ、それを前向きな力に変えることはできる。
失敗や困難が起こるには、それなりの理由がある。それらは我々にフィードバックを与え、より注意を払うべき分野を特定し、絶えず成長し、革新し続けるためのきっかけとなるよう用意されている。失敗を「変化の触媒」として受け入れることこそが、最も成功している個人、チーム、そして企業が進化し続ける原動力となっている。
好奇心とテクノロジー、そして、思い込みに挑む姿勢に導かれた大胆な変革は、最も困難な局面でさえ、強力な原動力へと変えることができる。


