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経営・戦略

2026.04.01 17:00

映像化の主導権を「原作者」として握り続ける──ロマンス作家コリーン・フーヴァーの決断と収益

2024年6月14日、映画『IT ENDS WITH US』のイベントに出席したコリーン・フーバー(写真左)とブレイク・ライヴリー(同右)Photo by Eric Charbonneau/Getty Images for Sony Pictures

女性主導の映像化ブームが席巻、新たな潮流を代表する存在に躍り出る

彼女はまた今回の映画で、女性主導の現代フィクション作品の映像化ブームを代表する存在に躍り出た。このトレンドを象徴する他の著名作家の映像化作品としては、『ブリジャートン家』『私たちの青い夏』『『The Last Thing He Told Me』があり、それぞれネットフリックス、アマゾン、アップルの配信サービスを支える主力作品となっている。また、フリーダ・マクファデンのベストセラー小説を映画化した『ハウスメイド』は12月に興行収入3億9000万ドル(約616億円)を記録し、エミリー・ヘンリー原作の『あなたとわたしの夏の旅』は配信開始初週末にネットフリックスで1720万回の視聴回数を獲得した。人気ファンタジー小説『フォース・ウィング』や『茨と薔薇の王国(A Court of Thorns and Roses)』といったロマンタジー作品の映像化も現在進められている。

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「ドラマや映画がヒットするか、採算ラインに乗るか、それとも失敗に終わるかを左右するのは、多くの場合、女性オーディエンスだ。コリーン・フーヴァーは、本から映像に確実に関心を移してくれる観客層を維持している」と、調査会社グリーンライト・アナリティクスのブランドン・カッツは指摘する。

映像ヒット後にオーディオブックが515%増加、スクリーンが書籍収益を大きく底上げ

もっとも、作家により多くの収益をもたらすのは、映像作品を見た読者が書籍に戻ってくることだ。Spotifyによれば、『あなたとわたしの夏の旅』原作のオーディオブックのダウンロード数は、ネットフリックスで映画版が配信された後に515%増加した。マクファデンの小説『ハウスメイド』は、同作の映画が12月に公開された前後に、『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラーリストで再び1位に返り咲き、ジュリア・クインの小説『ブリジャートン家』シリーズも、ネットフリックスの新シーズンが配信されるたびにベストセラーリストに復帰している。

出版界に復帰したフーヴァーの新作が即座にベストセラー1位、映像と小説の往来が続く

知名度を高めたフーヴァーが、出版界に戻り1月に刊行した新作『Woman Down』は、発売直後にベストセラー1位となった。物議を醸した映画化作品をめぐる反発に直面する作家を描いたこの小説は、『イット・エンズ・ウィズ・アス』をめぐる騒動を思わせることもあり、読者が現実と重ね合わせすぎないよう、作中に注意書きを入れたという。フーヴァーによれば、このキャラクター自体は10年前に発表した短編で生み出したものだという。

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「かなり不思議なタイミングになったけれど、振り返ればこの作品を一種のセラピーとして使っていたのかもしれない」と彼女は語る。

フーヴァーは、現在も自身の本業は小説家だと位置づけているものの、今後の映画制作やその協力にも意欲的だ。「あの映画の仕事は本当に楽しかった」と彼女は、完成までに数年を要した『リマインダーズ・オブ・ヒム』について語る。「また挑戦したいし、今度は(既存の小説を原作としない)オリジナルの何かを書くことにも本気で取り組んでみたい」とフーヴァーは続けた。

forbes.com 原文

翻訳=上田裕資

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