「自分時間」とは、仕事や家事から離れて、自分のために過ごせる時間のことを言う。気持ちの切り替えなど、時間の使い方が上手な人は、忙しいなかでもうまく自分時間を作ることができるというが、キャリアコーチング事業などを展開するミズカラの調査では、自分時間を多くとれる人に、意外な共通点があった。
ミズカラは、20〜59歳の有職者500人を対象に「自分時間の量と仕事満足度の相関」に関する調査を実施した。そのなかから就労条件がほぼ同じと思われる正社員292人に絞り、直近1カ月の平日における1日あたりの自分時間を尋ねると、2時間以下だと考えている人が5人に1人と多かった一方で、5時間以上と答えた人も同程度の割合で存在することがわかった。

同条件でこれだけの差が生じる要因は、「仕事満足度」だ。たとえば、1日あたりの自分時間が12時間ときわめて多い人は、仕事満足度が最大(10点)の人、9〜7点と高い人の割合が格段に高かった。反対に、自分時間が0〜5時間の人では、満足度が3点から1点の割合がずっと多くなる。つまり、仕事満足度と自分時間の長さとの間に、ハッキリとした相関が見られたのだ。

ところで、自分時間が12時間なんてあり得ないと疑問に思う人もいるだろう。じつは、そこにちょっとしたトリックがある。仕事満足度が高いということは、仕事が楽しいということだ。仕事時間を、スキルや経験を「稼いでいる」時間、時間を忘れて「夢中になれる」時間というように、仕事を前向きに捉えている人は満足度が高い。

反対に、給料のためだと割り切って提供している時間、言われたことを義務としてこなす時間、生活のために苦痛に耐えてやり過ごす時間だと、後ろ向きに捉えている人は満足度が非常に低い。
つまり、仕事満足度が高い人は、仕事も自分時間に組み入れているということだ。本来、自分時間は仕事から離れた自分のための時間ということになっているので、この考え方はズルイと感じる人もいるかもしれないが、仕事中毒でない限り、あくまで主観の問題だから、それでいいという考え方も成り立つだろう。
自分時間に対して、ただ耐えるだけの辛い仕事時間は、「他人時間」だとミズカラは言う。面白くもなんともない、辛いだけの仕事はたしかにある。自分時間が極端に少ない5人に1人にとって、まさに仕事は他人時間であるはずだ。しかし、どっちにしろやらなければならない仕事なら、そこに何かしらの価値を見つけて自分時間にできたほうがいい。そうした心の切り替え、または仕事時間の「再定義」をしてみてはどうかと、ミズカラは提案している。



