ウクライナの防衛技術新興に対する外国投資は、2025年末には増加
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2025年11月、ウクライナのドローンメーカーや防衛技術スタートアップへの外国投資が増加していると報じた。投資家は実戦テスト済みの技術と増大する軍事需要を求めていた。
WSJによると、Swarmerは、ウクライナがロシア陣地へのドローン群攻撃を調整するために使用するAIソフトウェアを手がけているという。またSwarmerは新たな資金をワルシャワなどにオフィスを開設するために使用する計画だとも報じた。
クライナは過去2年間で、対ドローン戦において世界で最も活発な実験場に
インサイト・フォワードの最高地政学責任者であるトレストン・ウィートは、ウクライナの経験が無人システムの実証の場にもなっていると語った。「ウクライナは過去2年間で、対ドローン戦における世界で最も活発な実験場となった」と指摘した。ウィートは、対ドローン戦闘に関わる戦術・技術的手法の多くが大規模にテストされ、実際の条件下で機能することが示されたのは、ごく最近のことだと付け加えた。それが、ウクライナの防衛技術への外部の関心が高まっている理由の1つだという。
元グリーンベレーが指摘、電波妨害が激しい激戦地では無線操縦の西側システムがほぼ機能しない
ロシアは前線の広い範囲で激しい電波妨害(ジャミング)を実施しており、複数の激戦地では無線操縦ドローンの使用が困難になっている。その一例が、東部ドネツク州のポクロウスク周辺の状況だ。ウクライナ特殊部隊と共に戦った元米陸軍グリーンベレーのブライアン・ピケンズは、現地の実態を筆者に語った。
「ポクロフスクのような場所では、それは絶対的だ。GPSは機能しない。無線は機能しない。Switchblade 600は効果がない。ほとんどの西側システムは失敗する」と彼は述べた。ロシアの電波妨害が機能しており、米AeroVironment(エアロバイロンメント)のSwitchblade 600など無線で誘導する徘徊型弾薬(自爆ドローン。滞空型誘導弾とも)は使い物にならないという。
そのような環境では、「無線操縦のものはほぼ時代遅れだ。自律システムまたはSATCOM対応システムが未来だ」と彼は付け加えた。自律システムは、外部通信を必要とせず単独で判断・行動する点がメリットだ。SATCOM対応システムは、衛星経由で通信するため地上からの電波妨害を受けにくい。
米国政府との防衛契約に向けた準備を進めている可能性
ディフェンス・テック・フォー・ウクライナのプレジデント、ジョナサン・リパートは、Swarmerが米国政府の防衛契約の準備もしているようだと語った。Swarmerがエリック・プリンスを非常勤会長に選んだことは、ワシントンおよびより広い防衛業界でのアクセス拡大に役立つ可能性があると彼は述べた。
リパートは、米国上場により、米国の公開市場がより大きな投資家プールを提供するため、Swarmerが将来的に株式または債券発行を通じてより多くの資金を調達しやすくなるはずだとも付け加えた。
なお、プリンスは米海軍シールズ出身で、1997年に民間軍事会社Blackwater USAを創業した人物だ。イラクでの民間人射殺事件などで国際的に強く批判され、2009年にCEOを退任・会社を売却しているが、米国防衛・安全保障コミュニティへの広大な人脈と強い影響力は健在という。


