15年間、私のクライアントの大半が望んでいたことは同じだった。Googleで1位になることだ。SaaSを売っていようが、法律サービスであろうが、水道修理であろうが関係ない。目標はGoogleで1位にランクインすること。そして、それが勝利を意味した。
あらゆるエージェンシーが同じことに執着していた。被リンクを追い、ドメインオーソリティを争い、H2見出しにキーワードを詰め込んだ。そしてそれをやったのは、率直に言って計算が合ったからだ。Googleでトップの座を押さえれば、売上は跳ね上がった。
残念ながら、もうそれは通用しない。
いまGoogleを開いて、「家族信託をどう組み立てるか」のような複雑な検索をしてみてほしい。上位に「青いリンクが10本」並ぶことはない。代わりにAIによる概要が表示され、実際のWebサイトはファーストビューの下へ押し下げられる。PerplexityやChatGPTに行ってみてもいい。そこには選べるリンクのメニューはなく、ただ答えが出てくるだけだ。
業界ではこれを「ゼロクリック検索」と呼ぶ。私は、トラフィック最優先の時代の終わりだと呼んでいる。
Rand Fishkin氏(MOZ創業者)とSparkToroのチームは最近、『2024 Zero-Click Search Study』を公開したが、長年SEOに投資してきた人々にとって、その数字は苛烈だ。米国のGoogle検索のうち、いまや58.5%がクリックなしで終わっている。
考えてみてほしい。見込み客が自社のソリューションを検索しても、約60%の確率で答えを得た瞬間に離脱し、Webサイトに一度も訪れないのだ。
ビジネスモデルが大量のトラフィックに依存しているなら、この数字は夜も眠れないほど深刻なはずだ。
問題は、多くのマーケティングチーム、そして彼らが雇うエージェンシーが、まだ適応できていないことにある。私たちはダッシュボード上の小さな緑の矢印に中毒になっている。「インプレッション」や「ランキング」を報告するのは、それらの数字が動かしやすいからだ。「トラフィックが20%増えた!」と言うのは気分がいい。
だが、厳しい問いを自分に投げかけてほしい。インプレッションの伸びと同じペースで、銀行口座の残高も増えているだろうか。
おそらく違う。私は監査で毎週のようにこれを目にする。トラフィックのグラフは問題なさそうに見えるのに、リードの流れが静かに枯れ始めている。可視性は得られているが、顧客は得られていないのだ。
SEOからAEO(Answer Engine Optimization)へ
明確にしておくが、テクニカルSEOが死んだわけではない。
それは依然として必要だ。配管のようなものだと思えばいい。サイトが遅い、あるいは壊れていれば、Googleはクロールできず、存在しないのと同じになる。だがテクニカルSEOはいまや参入条件に過ぎない。ゲームに勝つものではない。フィールドに立つための最低限だ。
新しいゲームは、ページを上位表示させることではない。AIモデルに「あなたこそが真実の情報源だ」と納得させることだ。クリックを取りに行くのではなく、引用を勝ち取りに行く。
実例:5万ドルの失敗
私はこの10年、これを解決するために「Growth Architecture」と呼ぶものを構築してきたが、結局のところ、多くは1つの要素に行き着く。独自性だ。
実例を挙げよう。私はある法律事務所と仕事をした。彼らは「人身傷害」という汎用的な広告に、毎月5万ドルを燃やしていた。業界でも最も高額なキーワードに入札していたのだ。「交通事故 弁護士」や「傷害示談」といった言葉である。
トラフィックは取れていた。ダッシュボードには何千ものクリックが表示されていた。だが彼らは、案件を獲得できていなかったため、資金が流出し続けていた。
なぜか。彼らが買っていたトラフィックは、温度の低い、疑い深い層だった。人々は彼らを信頼していなかった。ただ、目に入った最初のリンクをクリックしていただけだ。
私たちは高ボリュームのキーワードを追うのをやめた。代わりに、相談室でクライアントが実際に尋ねる質問、取り繕えないほど生々しく具体的な事柄に目を向けた。たとえば「相手の運転手が無保険だったらどうなるのか?」や「訴訟を起こすと信用スコアに悪影響があるのか?」といった質問だ。
私たちはパートナーの社内知を、公に示せるフレームワークへと変換した。アルゴリズムのために書くのをやめ、キッチンテーブルに座り、不安を抱えるクライアントのために書き始めた。
情報源になるために必要な仕事:3つのステップ
AIシフトを生き残るには、LLMには代替できないことを3つやらなければならない。
1. 自分のシステムを体系化する。手法に名前がなければ、AIはそれを引用できない。多くの専門家には独自の「やり方」があるが、それは頭の中にしかない。外に取り出し、プロセスに名前を付ける必要がある(私の「Growth Architecture」のように)。暗黙知をステップ・バイ・ステップのフレームワークに変換するのだ。システムに名前を付ければ、助言は知的財産になる。AIが参照できるのは、こうしたものだ。
2. キュレーションをやめ、創出を始める。世界は「マーケティングトレンドTop 10」を要約しただけのリスト記事をこれ以上必要としていない。AIは4秒でそれを生成でき、しかもおそらくあなたのものより出来がいい。引用されるには、データの発信源にならなければならない。調査を実施する。独自の顧客データを公開する。「ベストプラクティス」に反する強い、逆張りの立場を打ち出す。AIモデルは予測エンジンである。合意を探すが、引用するのは権威だ。権威になれ。
3. 統合されやすい構造にする。ここが技術的な部分だ。明確な見出し、論理的な流れ、直接的な定義で書く必要がある。要点を埋もれさせてはならない。用語を定義するなら、最初の1文で定義することだ。逆説的だが、機械に向けて明快に書くことは、人間にとっても文章を良くする。私たちは皆、早く答えがほしいのだ。
残された唯一の堀
マーケティング戦術には賞味期限がある。今日LinkedInやGoogleで通用する「ハック」は、6カ月後には死んでいる。
だが、深く、構造化された専門性は違う。これは失効しない。
AIが凡庸なコンテンツを無限に生成できる世界で、価値があるのは、独自の人間的な視点をシステムへと落とし込んだものだけだ。それがあなたの堀である。
AIが学ぶ情報源になるか、それともスクロールで素通りされる見えないコンテンツになるか。選ぶのはあなた自身だ。



