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2026.03.21 08:00

米株式市場、「4週連続の下落」に向け失速 ダウとナスダックは「調整局面」目前

Spencer Platt/Getty Images

Spencer Platt/Getty Images

ダウ平均株価とナスダック総合指数が調整局面に近づいている。イラン攻撃による圧力が続く中、米主要株価指数は現地時間3月20日、4週連続の下げで取引を終える可能性がある。

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20日の取引開始時、ダウは128ドル(約0.3%)安、S&P500種株価指数は約0.5%安、テック株中心のナスダックは約0.8%安となった。

直近1カ月間でダウは約3750ドル(7.5%)の下落を記録した。S&P500も同期間に4.8%の下落、ナスダックも4.2%の下落となっており、各指数とも4週連続の株価後退が現実味を帯びる。

直近の高値から10%の下落、あるいは「調整局面」と呼ばれる領域にダウとナスダックが迫っている。ダウは2月10日終値で記録した最高値から8.6%下落し、ナスダックも最高値から8.7%下落した水準にある。

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20日、クラウドストライクが4%安とナスダックの下落を牽引し、それにショッピファイ(2.5%安)、イントゥイット(2%安)、パランティア(2%安)、メタ(1.2%安)、マイクロソフト(1.2%安)、アルファベット(1.2%安)、アマゾン(1.1%安)が続いた。

ダウを押し下げたのは1.7%安のセールスフォースで、マイクロソフトとアマゾンの株価も下落した。

チャールズ・シュワブによると、1974年以降、調整局面が「弱気相場(20%以上の下落)」に発展したのはわずか6回のみだ。1974年11月以降、計27回の調整局面があったが、直近で弱気相場入りしたのは2020年のパンデミックと2007年の世界金融危機の際だった。

中東情勢がさらなる株売りを誘発するかどうかに注目が集まる。LPLフィナンシャルのアナリストは3月初旬、米国株は一般的に重大な地政学的イベントを冷静に受け止める傾向があると指摘した。第二次世界大戦以降に発生した20件以上の地政学的イベントにおいて、S&P500の初日の下落率は平均して約1%だった。市場は衝撃を素早く「吸収」し、「数週間以内に」回復する傾向があるという。実際、2024年4月にイランがイスラエルを攻撃した際、S&P500は1.2%下落したが、わずか2週間余りでその下落を取り戻した。

イラン攻撃と中東での紛争拡大は、世界経済に不透明感をもたらしている。ジェローム・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週初め、この紛争が米経済を混乱させるか判断するには「時期尚早」だとしたが、原油やエネルギー価格の急騰がインフレを助長するかを含め「不透明な」影響を及ぼすと述べた。今週、国際原油指標の北海ブレント先物は一時119ドルを突破し、3月初旬に付けた高値に並んだ。イランや他の中東当局者は、紛争が長引けば原油価格は200ドルまで高騰する可能性があると警告している。

バンガードのアナリストは、景気後退を招くには原油価格が年内を通じて1バレル150ドル前後で推移する必要があると指摘した(2008年の史上最高値は147ドル)。原油高は米国の景気後退の予兆になると一部のエコノミストが警告する一方、ケビン・ハセット国家経済会議委員長はCNBCに対し、紛争が長期化しても「米経済を大きく混乱させることはないだろう」と述べ、経済への広範な影響に対する懸念を打ち消した。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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