競争が激化する市場において、これは興味深いイノベーションだ。調査会社Gartner(ガートナー)は最近、「AI-augmented(AI拡張型)」と位置づけた80以上のソフトウェアテストツールに関するレポートを公表した。同社が選んだこの分野のリーダーには、Testsigma(テストシグマ)、Parasoft(パラソフト)、そして筆者が今年初めに取り上げたTestMu AI(テストミューAI)が含まれている。なおこのTestMu AIは、筆者が以前インタビューしたスタートアップ、LambdaTest(ラムダテスト)から社名変更した企業だ。
これらの企業は急成長セクターのシェアを争っている。MarketsandMarketsが公表した調査によると、AIテスト市場の規模は昨年時点で約88億ドル(約1.4兆円。1ドル=158円換算)だったが、2032年までに360億ドル(約5.7兆円)に拡大すると推定されている。これは年率22%超の成長に相当する。
Sauce Labsは2008年、元グーグルのエンジニアであるジェイソン・ハギンズによって設立され、以来2億ドル(約316億円)以上の資金を調達してきた。コーリは昨年CEOとして同社に加わり、それ以降、AI主導のソフトウェア開発がもたらす大きな変革にエンタープライズ(大企業)顧客が対応できるよう支援することに注力している。特に、小売、金融サービス、ヘルスケア、ゲームといったソフトウェア集約型の業界をターゲットとしている。
Sauce Labsによると、AIは今やFortune 2000企業のコード出荷速度を従来の10倍に引き上げているが、そのアウトプットが常に求められる品質水準を満たしているとは限らない。その結果、予算の最大4分の1を品質保証に充てている企業もあり、これは世界の企業全体で年間約1兆ドル(約158兆円)の支出に相当する。
こうした状況を背景に、企業は新しいアプリをより迅速かつ効率的にテストし、コストを削減しながら、自社のユーザーや顧客を苛立たせるバグやエラーを排除するための新たなソリューションを切実に必要としている。Sauce Labs──そしてAIテスト分野で増え続ける競合他社──にとって、これは大きなビジネスチャンスなのだ。


