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2026.03.24 16:00

世界情勢が悪化するとカップルの対立が増える3つの理由

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3. ストレスはパートナーに「うつる」

恋愛関係におけるストレスは、ストレスを抱えている人の中だけにとどまらない。研究者たちはこれを「クロスオーバー効果」と呼んでおり、これは社会全体が不安に包まれている時期に対立が生じる最大の要因の1つとなっている。専門誌『New Media & Society』に2021年に掲載された研究では、クロスオーバーとはストレスがカップルの片方からもう片方へと伝播してストレスレベルが上昇する現象だと説明している。

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例えば、ニュースを見るたびに動揺する人がいるとする。たとえ言葉にしなくても、経済の不確実性や終わりの見えない戦争を目にすることで感じる恐怖の影響を明らかに受けている。

その結果、少し距離を取る、反応がそっけなくなる、同じ空間にいても心ここにあらずの状態になる、といったことが起きる。こうしたサインを受け取ったパートナーも不安を感じ始め、往々にしてその理由に気づいていない。

これは、特にストレスを感じる日には注意散漫になったり、パートナーに心理的な距離を感じたりするのは自然なことだからだ。その結果、パートナーと関わる際、そのやり取りは対立的でネガティブなものになりやすい。

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このプロセスの厄介な点は、両方がストレス状態になることだ。どちらも自己調整能力が低下し、相手が必要としているものを提供できなくなる。

ストレスを強く感じているとき、2人の認知リソースは過剰に消費されており、外部のストレスと関係の不満を区別できなくなる。ニュースの中の出来事が直接関係しているかどうかにかかわらず、世界的なストレスは家庭内でも感じられる。

カップルが心の片隅に留めておくべきこと

直接的、あるいは絶え間なく流れるニュースを通じてかに関わらず、あなたやパートナーが世界で現在起きている事に影響を受けていると感じているなら、それは関係の中にも現れている可能性がある。

通常、それは苛立ちや忍耐力の低下、あるいは普段よりも早くエスカレートしてしまうような意見の対立として現れる。こうした時は一旦立ち止まって、別の問いを投げかけてみるといい。「なぜ相手はこんな態度を取るのか」ではなく、「今、私たちはそれぞれどんな感情を抱えているのだろうか」と問いかけることで、より有益な気づきが得られるかもしれない。

このような状況では、カップルが取り得る最も効果的なことはシンプルなものであることが多い。つまり、世界の情勢と自分たちの内面で起きていることの両方を認識することだ。ストレスや不安、悲しみを言葉にすることで、言葉にされないままだと蓄積する緊張が和らぐことがある。

また、このような瞬間は、自分たちだけがこの不安を抱えているわけではないということを思い出させるものでもある。世界中の多くの人が同じニュース、同じ不安、そしてこれから何が起きるのかという同じ問いに向き合っている。そして恋愛関係において、2人が近年稀に見る不安な時代を共に生きているのだと心に留めておくことで、辛い日々にもほんの少しだけ光が見える。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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