経営・戦略

2026.03.21 10:00

ジェフ・ベゾスの「約16兆円規模」の新ファンド設立計画始動、製造業の変革目指す

ジェフ・ベゾス(Lionel Hahn/Getty Images)

ジェフ・ベゾス(Lionel Hahn/Getty Images)

アマゾン創業者のジェフ・ベゾスは、AIによって変革を迫られる製造業の買収を目的とした、約1000億ドル(約15兆7900億円)規模の新ファンド設立に向けて動いている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が米国時間3月19日に報じた。この動きは、ベゾスが2025年に立ち上げたAIスタートアップ「プロジェクト・プロメテウス」に関連している可能性が高い。

WSJの報道によると、ベゾスはすでに1000億ドルの調達をめざす初期交渉に入っている。これは、フィナンシャル・タイムズが同ファンドについて初めて報じてから約3週間後のことだ。

フィナンシャル・タイムズの報道によれば、ベゾスはアラブ首長国連邦の政府系ファンドであるアブダビ投資庁や、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOとも交渉を行っている。

また、WSJによると、ベゾスは最近、このファンドへの出資を募るためにシンガポールを訪れたという。

両紙が確認した投資家向け資料によると、同ファンドは「製造業を変革する手段」として設計されている。これは、ベゾスが2025年11月に設立した、エンジニアリングと製造分野へのAI活用を専門とする極秘のスタートアップ「プロジェクト・プロメテウス」と結びついている。

プロジェクト・プロメテウスの存在は2025年11月に初めて報じられ、ベゾスが同社の共同CEOに就任したことが明らかとなった。2021年にアマゾンCEOを退任して以来、ベゾスが経営に絡む重要な役職に就くのはこれが初めてとなる。

プロジェクト・プロメテウスの資金調達額は当初62億ドル(約9800億円)と推定されており、その一部はベゾス自身が出資したと報じられている。ベゾスは、アルファベットの研究部門であるVerily(ヴェリリー、旧グーグル・ライフ・サイエンス)を共同創業したヴィクラム・バジャジとともに、同社の共同CEOを務めている。また、ベゾスが設立した宇宙企業、ブルー・オリジンのデビッド・リンプCEOも同社の取締役に就任した。

サンフランシスコ・スタンダードによると、同社は2025年にサンフランシスコのフィナンシャル・ディストリクトにある3万平方フィートのオフィスを賃貸したが、現在はその2倍以上の広さのオフィスを探しているという。

世界第4位の富豪であるベゾスの推定資産額は2223億ドル(約35兆1000億円)で、テスラやスペースXを率いるイーロン・マスク、グーグル共同創業者のラリー・ペイジおよびセルゲイ・ブリンに次ぐ規模の巨万の富を保有する。その資産の大部分は、彼が1994年に創業し、1997年に上場したアマゾン株の推定約9.6%の持ち分によるものだ。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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