経済

2026.03.20 10:00

原油価格が115ドル超え、カタールがイラン攻撃により「甚大な被害」と発表

zpagistock / Getty Images

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国際原油価格は米国時間3月19日早朝、6%超の急騰を記録した。イランが隣国カタールの主要エネルギー拠点を攻撃し「甚大な被害」をもたらしたことを受けたもの。イスラエルがイラン最大のガス田に攻撃を行い、イランがその報復と実施している。米国とイスラエルによる対イラン攻撃が、同地域のエネルギーインフラを混乱させ続けている。

国際指標であるブレント原油は 3月19日早朝、原油1バレル当たり116.13ドルに達し、前日比8%超の上昇となった。

今週の大半は105ドルを下回る水準で推移していた同指標だが、ドナルド・トランプ大統領が米軍によるイランの「完全制圧」を示唆し、その後の対応とホルムズ海峡の安全確保は他国に委ねる可能性に言及したことを受け、18日には110ドルに到達した。

19日早朝にはさらに急騰した。カタールの国営エネルギー大手が、イランによる同国エネルギーインフラへの攻撃で「甚大な被害」が生じたと発表したためである。

サウジアラビア国防省は、紅海沿岸の港湾都市ヤンブー上空でミサイルを迎撃し、同市内の製油所にドローンが落下したと発表した。これはイランが攻撃対象を拡大している可能性を示唆している。

米国の指標であるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の上昇は比較的緩やかで、原油1バレル当たり97.24ドルと水曜日比+1.05%上昇にとどまった。

米国のガソリン価格への影響は?

AAAの燃料価格トラッカーによると、全米平均ガソリン価格は19日に再び上昇し、3.89ドルに達した。前月比32.5%の上昇である。軽油の全米平均価格は19日早朝に5.10ドル近くまで上昇し、5ドル突破からわずか2日でこの水準に達した。軽油はトラック、トラクター、コンバイン、建設機械などの大型車両の燃料として使用されており、価格急騰は経済全体に影響を及ぼす可能性が高い。食料品から輸送費まで、あらゆる価格の上昇が予想される。

カタール、イランの攻撃により「甚大な被害」が生じたと発表

イランは、自国の石油・ガスインフラに対するイスラエルの攻撃への報復として、18日に米国と同盟関係にある湾岸諸国を攻撃した。カタールの主要エネルギー拠点であるラス・ラファン工業都市がイランの報復攻撃の標的となった。国営企業カタールエナジーは声明で、ミサイル攻撃により火災が発生し「甚大な被害」が生じたと発表した。カタールエナジーによると、同社の液化天然ガス(LNG)施設数カ所もミサイルの標的となり、「大規模な火災とさらなる甚大な被害」が発生したという。

イランは、報復対象を拡大している可能性

イランの報復対象が、紅海沿岸の石油インフラにまで拡大している可能性を示す兆候もある。サウジアラビアはSAMREF製油所にドローンが落下し、被害状況の評価を進めていると発表した。サウジアラビアは、ペルシャ湾に面する東海岸がイランによって封鎖されているため、紅海ルートを原油輸送に利用してきた。そのため、サウジアラビア西海岸沿いの施設への攻撃拡大は、世界の原油輸送をさらに混乱させる可能性がある。

forbes.com 原文

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