ピート・ヘグセス米国防長官は米国時間19日、米国防総省が対イラン軍事作戦の資金として2000億ドル(約31.4兆円。1ドル=157円換算)の追加予算を要請したことを否定せず、この金額は「変動する可能性がある」と述べた。米議員らに向けた牽制とみられる。湾岸情勢がますます複雑化し、ドナルド・トランプ米大統領にとって政治的なリスクが高まる中、米連邦議会で共和党と民主党のせめぎ合いが激化しそうだ。
ヘグセスは、米紙ワシントン・ポストが18日に報じたイラン作戦向け追加予算申請に関して記者から問われ、「その数字は当然、変動する可能性があると思う」と答え、さらに「悪党を倒すには金がかかる」と付け加えた。
ワシントン・ポストは匿名の情報筋の話として、国防総省が軍事作戦の資金として2000億ドルの追加拠出を議会に求めるようホワイトハウスに要請したと報じている。
複数の報道によると、国防総省は最近の米議員向けブリーフィングで、人件費を含む経費を除いた武器・弾薬費に、開戦から1週間で110億ドル(約1.7兆円)以上が費やされたと説明したとされる。
なお、米議会はこれとは別に昨年12月時点で、ウクライナの対ロシア戦争を支援するため総額1880億ドル(約29.5兆円)の予算を承認している。
作戦は「計画通りに進んでいる」
ヘグセスは19日の記者会見で「本日、これまでで最大規模の空爆を行う」と述べ、「上空からの死と破壊」を誓った。
一方、軍事作戦がいつまで続くのか、また米国がいつ目標を達成したと判断するかについては言及を避け、「明確な期限を設けるつもりはないが、これまで説明してきたとおり、計画通りに進んでいる」と主張。「『米国民のため、わが国の治安を確保するのに必要なことをやり遂げた』といつ宣言するかは、最終的には大統領の判断に委ねられる」と語った。
対イラン軍事作戦について、米軍制服組トップのダン・ケイン統合参謀本部議長(空軍大将)は19日、「彼ら(イラン)は多数の兵器を擁してこの戦いに臨んでいる。だからこそ、われわれは彼らの弾道ミサイル能力に対し、可能な限り攻撃的かつ断固とした姿勢を貫いているのだ」と発言。「われわれは彼らを追い詰め、発見し、撃破し続けており、今後もこれを継続するつもりだ。彼らにはまだある程度の能力が残っている」と説明した。



