若者の幸福度が低い英語圏の国
米国は今年、昨年より1つ順位を上げて23位となったが、10年以上にわたって続いている長期的な下降傾向からは抜け出せていない。米国の幸福度低下の主な要因は、若い世代だ。報告書によると、米国をはじめ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの25歳未満の人々の生活満足度は、過去10年間で大幅に低下している。
注目すべきは、この傾向が世界的なものではないという点だ。世界の他の多くの地域では、若者の幸福度はかつてより高まっていると報告されている。ギャラップのジョン・クリフトンCEOは「世界の若者の大半は、20年前より今の方が幸せを感じており、これは注目に値する傾向だ」と述べた。英語圏の国とその他の国々との間のこうした乖離(かいり)は、今年の報告書における最も重要な発見の1つだ。
SNS利用と幸福度の関係
今年の報告書の焦点の1つは、特に若者の幸福感を形成する上でのソーシャルメディア(SNS)の役割だ。この調査結果には複雑な側面がある。SNSを適度に(1日1時間未満)利用することは、全く利用しない場合より高い幸福感を得られることが分かった。ところが、過度な利用は、特に青少年の間で、生活の満足度の低下と関連していることが浮き彫りになった。
また、全てのSNSが同じように作られているわけではない。社会的つながりを重視するSNSは、幸福感を得やすい傾向がある。逆に、アルゴリズムによるフィードやインフルエンサーのコンテンツに左右されると、ストレスの増加や他者との比較など、負の結果につながることが多い。
報告書を編集したヤンエマニュエル・デネーブは次のように解説した。「世界的な調査結果から、SNSの利用と私たちの幸福度との関連性は、どのプラットフォームを利用しているか、誰がどのように利用しているか、そして利用時間がどれほどかによって大きく左右されることが明らかになっている。SNSを多用すると幸福感が著しく低下する傾向にあるが、意図的にSNSを利用しない人々も、良い効果をある程度逃しているようだ」
その影響は地域によっても異なる。英語圏や西欧では、SNSの過度な利用は幸福度の低下との関連性が強い傾向がある。一方、南米など世界の他の地域では、SNS利用と幸福度の関連性は良好な場合が多かった。
容易ではない幸福度の測定
今年の報告書から1つだけ言えることがあるとすれば、幸福度は単一の要因で説明できるものではないということだ。たとえSNSが一定の役割を果たしていたとしても、それは全体像の一部に過ぎない。社会的つながりや帰属意識といった要素は、人々が自分の人生についてどう感じるかという点に、さらに強い影響を及ぼしているようだ。実際、この報告書は、単にSNSの利用時間を減らすことより、こうした現実世界とのつながりを深めることの方がはるかに重要である可能性を示唆している。
2026年「世界で最も幸せな国」ランキング
1位 フィンランド
2位 アイスランド
3位 デンマーク
4位 コスタリカ
5位 スウェーデン
6位 ノルウェー
7位 オランダ
8位 イスラエル
9位 ルクセンブルク
10位 スイス
11位 ニュージーランド
12位 メキシコ
13位 アイルランド
14位 ベルギー
15位 オーストラリア
16位 コソボ
17位 ドイツ
18位 スロベニア
19位 オーストリア
20位 チェコ
21位 アラブ首長国連邦(UAE)
22位 サウジアラビア
23位 米国
24位 ポーランド
25位 カナダ


