ウクライナはこの作戦のあとも、より近距離にあるロシアの空軍基地をドローンでたびたび攻撃しており、MiG-29戦闘機やBe-12飛行艇、Mi-8ヘリコプターなど、さまざまな軍用機を破壊している。
A Russian Su-24 and MiG-29 were destroyed by drones operated by the “Ghosts” unit of Ukraine’s HUR. pic.twitter.com/Wn8floXrgB
— Saint Javelin (@saintjavelin) December 5, 2025
対空ミサイルは一般に大型弾頭を必要とする。たとえば米国のAIM-120 AMRAAM(アムラーム)空対空ミサイルは約20kgの爆風破片弾頭を搭載し、パトリオット地対空ミサイルPAC-2型の弾頭重量は80kg超ある。これらのミサイルは、目標に直接命中するのでなく、近接して爆発することが想定されているためだ。それに対して、航空機などの狙った箇所に命中させられる兵器は、はるかに少ない爆薬でより大きな効果を発揮し得る。クモの巣作戦で使用された各ドローンは、航空機の構造体を破壊するために設計された約3.2kgの線形成形炸薬弾頭を搭載していた。
ロシアの影
ビクトリー基地を攻撃したFPVドローンは、映像の画質やその他の特徴から、無線リンクでなく光ファイバーケーブルで誘導されていたとみられる。光ファイバー誘導には2つほど利点がある。ひとつは、ジャミング(電波妨害)や電子戦の影響をいっさい受けないこと。もうひとつは、きわめて低い高度でも通信を失わずに飛行できることだ。無線操縦のドローンは見通し線(LOS)を下回ると干渉や通信途絶が起こりやすいが、光ファイバー通信型であれば、安定した通信リンクを維持したまま膝の高さほどの低空を飛行したり、着陸して待機したりすることが可能だ。
ロシア製の光ファイバードローンは2024年3月にウクライナで初めて確認され、基本的なFPVドローンよりも一段進んだ仕様となっている。光ファイバードローンに関しては、比較的最近までロシア側が、少なくとも数量の面では優位を保っていた。今回、イランの支援を受ける民兵組織が、知られる限り初めてのFPVドローン攻撃で光ファイバー通信型を使用したことは、ロシアによる支援の存在を示唆する。それは技術支援という形かもしれないし、あるいは米軍への攻撃用にロシアが製品を直接供与している可能性もある。


