AI

2026.03.26 13:15

今年のキーワードは「フィジカルAI」、業界リーダーたちが春の饗宴

AIを単なる効率化のツールではなく、経営の根幹を揺り動かす「新たな力」としてどう実装すべきか。生成AIの熱狂が一段落し、議論の舞台はデジタル空間から、現実世界で動き、学び、進化する「フィジカルAI」へと移りつつある。

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東京・芝浦に昨年5月に開業したフェアモント東京、その最上階43階で、Forbes JAPAN主催AI Executive Lounge2026が開催された。昨年に続き2回目となる今回はAI領域のトップランナーや経営者ら63名が集結。AIを共通項に、業界を横断し熱を帯びた対話が繰り広げられた。

昨年のAI Executive Lounge2025では「AIエージェント元年」について言及されたが、生成AIの熱狂が一巡したいま、議論は次のフェーズへと進んでいる。キーワードは「フィジカルAI」。データの中だけでなく、現実世界で動き、学び、進化するAIだ。

北野宏明 沖縄科学技術大学院大学 教授
北野宏明 沖縄科学技術大学院大学 教授

乾杯の音頭をとったのは、40数年来、AI研究に携わる沖縄科学技術大学院大学 教授の北野宏明。AIの歩みを「四季」に例え、現在を「春」と定義した上で次のように話した。

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「AI市場には長い冬があり、2012年のディープ・ラーニングを突破口に、ようやく春が来ました。これからの最大のバトルフィールドは、AI駆動科学、そしてパーソナルAIです。20〜30年かけて積み上げてきたことが、ようやく実現しつつあります。AIがさらに加速度的に発展すれば、これから20年ぐらいたった、2050年以降の世界では文明を進歩させるドライバーズシートをAIに譲ることになるかもしれません。

その時、人間は見守る役目となり、AIが中心になってきます。いずれ、AIが文明の担い手になるでしょうが、これから20年の中心は人間、主役は人間です。この春を一緒に楽しみましょう」

フィジカルAI黎明期の課題とは

新しい潮流を経営にどう取り込むべきか。博報堂DYホールディングス 執行役員 CAIO(Chief AI Officer)の森 正弥(以下、森)は「フィジカルAI」の構成要素であるセンサー、身体性、シミュレーション、そして人間の意志の重要性を説いた。

次ページ > AIは企業の「意志」と接続して初めて意味を持つ

text by Arisa Tachibana

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