DLSS 5へのネット上の反応
Synth Potatoの名で活動する人気レビュアーは、エヌビディアの投稿への返信で「これは恐ろしくひどい。ゲームにAIスロップのフィルターをかけたい人などいない」と批判した。この返信は10万いいねを獲得し、エヌビディア自身の投稿が記録した6万1000いいねを上回った。また、YouTube登録者数60万人を抱えるSuzi Hunterは、Xへの投稿で「ゲームの芸術性に対する裏切りだ」と断じ、「手作業で作られた意図的な3Dアートを、テカテカして、シワだらけで、くぼんで、穴だらけな偽物のフィルターで塗りつぶすのは、極めて敬意に欠ける行為だ」と付け加えた。
その他にも、DLSS 5をインスタグラムやスナップチャットの質の低いフィルターに例える声が相次いでいる。一部のコメント投稿者は、この技術をAIデータセンターの需要増に伴うメモリー価格の高騰と結びつけた。YouTube登録者200万人のThe Act Manは、「RAM(メモリー)を買えないのは、ゲームのスタイルを台無しにするこんなAIスロップのフィルターが作られているからだ」と述べた。IGNの読者アンケートでは、約70%が「AIスロップすぎる」と回答し、「これが未来だ」と答えたのはわずか21%だった。また、ネット上では「DLSS 5オフ」と「DLSS 5オン」とラベルを貼った、バカバカしいほど異なる2枚の画像を並べたミームも流行している。バラク・オバマ元大統領のぼやけた写真(適用前)と、全くの別人の鮮明な写真(適用後)を並べた投稿は11万7000いいねを集めた。
エヌビディア、「ビジュアルのリアリズムを劇的に飛躍させる」
エヌビディアによれば、DLSS 5は従来のモデルよりも高度なAIを搭載しており、「ピクセルにフォトリアルなライティングとマテリアルを融合させるリアルタイムニューラルレンダリングモデル」を採用している。ジェンスン・フアンCEOは声明で、「DLSS 5はグラフィックスにおけるGPTモーメント」だと述べ、ハリウッド映画に匹敵するほど「ビジュアルのリアリズムを劇的に飛躍させる」ものだと強調した。この技術は、PCゲーマーが高画質な描画のために使用するグラフィックスカード「GeForce RTX」シリーズを通じて利用可能となる。
人気ゲーム『Among Us』の公式アカウントもこの酷評の渦に加わり、DLSS 5を適用して顔が劇的に加工されたキャラクターのミームを投稿した。これに対し、エヌビディアの公式Xアカウントは同ゲームのスラングを使い「DLSS 5 not sus(DLSS 5は怪しくない)」とジョークで応戦した。
基調講演において、AI半導体の売上高が2027年までに約159兆円に達すると予測
エヌビディアは16日に開催された年次カンファレンスのGPUテクノロジー・カンファレンス(GTC)でDLSS 5を発表した。フアンは基調講演の中で、AI半導体の売上高が2027年までに1兆ドル(約159兆円)に達すると予測したほか、新型CPUの発表や、2028年までに世界28都市で自動運転タクシーを展開するためのウーバーとの提携も明らかにした。エヌビディアの株価は16日に約1.7%上昇して取引を終えたが、17日午後の時点では約0.6%下落している。


