半導体ファンドは製造装置以降のフェーズの銘柄に投資をすることが多いが、ジャパン半導体株式ファンドはその前段階の建設や工場インフラ関連の銘柄まで手を広げている。その結果、半導体サイクルのどのフェーズにおいても高いパフォーマンスを狙えるわけだ。
「建設やインフラ関連に投資をするといっても、すべて入れるとアルファ(超過収益)が薄れしまうので、特にいい1〜2銘柄だけをピックアップして投資します。例えば、ある建設会社が大規模な工場の建設を受注したことを公表すると、その会社の株価は上がりますが、しばらくすると落ち着いて、実際の建設が始まるとまた上がる。その押し目が仕込みのタイミング」。2月末時点で組入銘柄5位の鹿島建設は、1年で株価が2.3倍に拡大している。
「予想」を「確信」に変える
半導体のサイクルをとらえ、周辺企業も含めて投資をすることで高いリターンを狙うジャパン半導体株式ファンド。ただ、肝心の半導体産業そのものが失速するとパフォーマンスの低下は避けられない。実際、25年春までは中国発AIモデルに対する警戒で起きたDeepSeekショックや米中の地政学リスクで半導体関連銘柄は軟調だった。
しかし、伴は「1〜2年というタームで見れば、上がると確信。去年の春は仕込むチャンスだと思っていた」と明かす。
その根幹にあるのは、AIの普及だ。
「AIバブルという人もいますが、24年にBtoCだけでなく大企業がBtoBで活用し始めたのを見て、一過性のものではないとわかりました。さらに25年の決算説明会などでテスラが26年のロボット量産に言及。秋にはソフトバンクがABBのロボット部門を買収したことが発表され、26年からはフィジカルAIが本格的に始動すると確信しました。AIは大量のデータを処理するため、半導体の需要がさらに高まることは間違いない。大きな流れを見ると、短期の下げは逆にチャンスだなと」
AIの普及は多くの人が予想している。ただ、確信がもてなければ、失速時に逆張りはできない。果たして“予想”と“確信”を分けるものは何なのか。伴は自身が大切にする投資哲学をふたつ教えてくれた。(続きは3月25日発売「Forbes JAPAN 2026年5月号」でご覧ください。)
ばん・あきひろ◎2011年4月、SMBC日興証券入社。18年8月、現アモーヴァ・アセットマネジメント入社。株式運用部企業調査グループアナリストとして従事。23年4月より株式運用部リサーチアクティブチームポートフォリオマネジャー。


