Forbes JAPAN 2026年5月号は「『規律』ある投資」特集。世界的な金融緩和や地政学リスクの高まりを背景に、あらゆる資産が高騰してきた昨今。足元では中東情勢の緊迫化という火種も加わり、ボラティリティが激化するなかで、投資家が真に頼るべき羅針盤は何か。資本市場で勝ち続けるリーダーたちの生存戦略から大インフレ時代を生き抜く術を探った。
国内株式型公募投信で1年リターンが1位の「ジャパン半導体株式ファンド」。研ぎ澄ました感覚とデータの裏付けの組み合わせで得る大局観が好成績を生む。
半導体産業が日本の株式市場を牽引していることを疑う人はいないだろう。日経平均株価は直近1年(26年2月末時点)で5割上昇したが、日経半導体指数はそれを大きく上回る113.5%の上昇だった。ただ、それをさらに上回るリターンをたたき出したファンドがある。アモーヴァ・アセットマネジメントの「ジャパン半導体株式ファンド」だ。
同ファンドの直近1年のリターンは137.93%。半導体産業の個別銘柄を組み入れるアクティブファンドはほかにもあるが、それらを含め、すべての国内株式型投資信託のなかで堂々のトップである。
高パフォーマンスの要因は何か。ファンドマネージャー伴明泰は「半導体のサイクルをうまくとらえられた」と解説する。
「半導体は大きく分けて2種類あります。計算を担うロジックと、記憶を担うメモリーです。ロジック関連銘柄はだいたい一定に上昇していきますが、メモリー関連銘柄は中長期的に上昇曲線を描きつつも、短期では上がったり下がったりを繰り返します。25年は、最初はロジック、途中からメモリーが来て、直近はまたロジックに。こうしたサイクルをとらえて銘柄選択に生かせたことが大きかった」
もうひとつ、見逃せないのがファンドのコンセプトだ。ジャパン半導体株式ファンドは、「半導体の製造にかかわる企業」「半導体製造装置や半導体材料の供給を行う企業」「国内半導体産業の発展から恩恵を受ける周辺企業」の3カテゴリーを投資対象にしている。
注目は3つ目の周辺企業だ。半導体はいきなり製造されるわけではない。まず工場が建設され、電気・ガス・水道などのインフラが整えられる。その後に半導体製造装置が納入され、材料を仕入れてようやく製造だ。工場を建て始めてから安定的に稼働するまで2〜3年。その間、このフェーズに沿って順番にサプライチェーンの売り上げがつくられていく。



