政治

2026.03.17 14:17

米選挙献金の19%が億万長者から──数字で見るその巨大な影響力

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要点

2024年選挙サイクルにおける政治献金を分析した新たな調査が月曜日に発表され、億万長者1人あたりの平均献金額は、一般市民約10万人分の献金に相当することが明らかになった。

重要な事実

ニューヨーク・タイムズの調査によると、2024年に報告された連邦選挙の献金総額のうち、億万長者およびその家族による政治献金が19%を占めた。

300人の億万長者とその近親者による2024年の連邦選挙への寄付は、直接または政治活動委員会(PAC)を通じて行われたものを含め、総額30億ドル(約4500億円)に上った。

同紙によると、こうした億万長者一族はそれぞれ平均1000万ドル(約15億円)を拠出しており、これは一般的な寄付者約10万人分の献金に相当する。

分析では、州・地方選挙もまた、与野党双方で億万長者の影響を不釣り合いに受けていることが示され、超富裕層の寄付者が連邦議会候補、市長選の候補者、さらには住民投票案件まで支えているという。

複数の億万長者支援候補を上回って知事となった億万長者JB・プリツカーがいるイリノイ州では、2022年の知事選キャンペーンに投じられた資金の87%が億万長者からのものだった。

ネブラスカ州では、億万長者ジョー・リケッツの一族が2024年に州内の政治献金全体の21%を拠出した。カリフォルニア州では、チャータースクールを推進する団体が、Netflix共同創業者リード・ヘイスティングスやウォルマート創業家の相続人ジム・ウォルトンを含む億万長者から、資金の90%を得ている。

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背景

政治における億万長者マネーは、2010年以降急増している。この年、連邦最高裁判所が画期的なシチズンズ・ユナイテッド判決で選挙献金の制限は違憲との判断を下したためだ。同紙によると、2008年の大統領選挙では億万長者の献金は政治資金全体の0.3%に過ぎなかったが、2024年には19%に達した。実に6000%の増加である。億万長者でもあるドナルド・トランプ大統領は、連邦政府の高位ポスト、あるいは非公式ながら影響力の大きい役割に億万長者を登用してきた。就任後、トランプは約12人の億万長者を連邦政府の役職に任命し、主要献金者のイーロン・マスクが運営する新たな政府機関(政府効率化省)まで設けた。さらに、トランプへの主要献金者であるWWEのリンダ・マクマホンを教育長官に、ハワード・ラトニックを商務長官に、ジャレッド・アイザックマンをNASA長官に指名した。超富裕層が支えているのは連邦レベルの候補者だけではない。月曜日のタイムズの分析は、巨額の億万長者寄付者が、連邦議会候補、地方の候補者、州全体のイニシアチブを数百万ドル単位で支援していることを示した。LinkedIn共同創業者のリード・ホフマンは、民主党のマイク・ジョンストンがデンバー市長になるのを支援するスーパーPACに200万ドル(約3億円)超を寄付した。億万長者ロバート・ビゲローは、ジョー・ロンバルドをネバダ州知事に当選させる一助となり、ウィスコンシン州最高裁の候補者は、マスク、ダイアン・ヘンドリックス、ユーライン一族、ジョージ・ソロス、プリツカーに支えられた。主要献金者で億万長者のジェフ・ヤスの政治アドバイザーを務めるマット・ブルイエットは、州全体の公職がより広い影響力を持つ職への足がかりになることが多いため、顧客が地域課題に踏み込むのだとタイムズに語っている。「我々は長期戦を戦っているのだ」と彼は述べた。

重要な発言

「率直に言って、売春の一形態だ」と、超富裕層に寄付を求めることについて語ったのは、上院議席を億万長者支援の候補ティム・シーヒーに奪われた民主党のジョン・テスターである。「この仕事の中でも最悪の部分の1つだ。だが、変化を起こしたい、そして子や孫のために今後物事を良くしたいと思うなら、最高裁が我々に『ここで戦え』と示したフィールドがこれなのだ」

余談

億万長者が政治に深く関与するようになるにつれ、その影響力に対する否定的な世論も強まっている。11月に公表されたハリス・ポールによる年次調査「Americans and Billionaires Survey」のデータによれば、米国人の過半数(53%)が、億万長者は米国の民主主義を脅かすと考えており、同じ質問を2024年に行ったときから7ポイント上昇した。回答者の10人に7人は、超富裕層には米国政治における役割を小さくしてほしいと答え、米国人の3分の1超は、米国経済は超富裕層を優先する不公平な競争の場だと考えている。

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