2026.03.17 11:59

ビジネスクラスからファーストクラスまで、空の旅はこう変わる

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世界の航空会社は、顧客ニーズに応えるべく変革を進めている。

American Airlines

プレミアム層の旅行者は、ただ飛ぶだけではない。旅そのものに投資しているのだ。渡航頻度は増え、予約はより早い段階で行い、機内体験の向上に対価を支払う意欲も高まっている。これを受け、航空会社は客室デザインからグローバルな路線ネットワークまで、あらゆる要素を刷新し、空の新時代を切り開きつつある。

この進化が2026年以降、どのような形で現れるのかを見ていこう。

ビジネスクラスは「スイート」が新たな標準に

10年足らず前まで、個室型のビジネスクラス・スイートは斬新な存在だった。いまや長距離国際線の機材では、ほぼ当然の期待となっている。スライド式のプライバシードア、通路へのダイレクトアクセス、完全フルフラットベッドは、もはや「あればうれしい」特典ではない。

カタール航空が2017年に「Qsuite」を発表したとき、それはプライバシードアを備えたビジネスクラス席として初めて広く展開されたものだった。ドーハ拠点の同社は、ビジネスクラスにおけるプライバシーと柔軟性のあり方を再定義した。ほかの航空会社も、自社版の開発へ素早く舵を切った。ブリティッシュ・エアウェイズは「クラブ・スイート」を投入し、デルタ航空は長距離機材全体で「デルタ・ワン・スイート」の拡大を進めた。

ビジネスクラスの次の段階は、すでに始まっている。今年後半、ユナイテッド航空はプライバシードアを備えた刷新版「ポラリス」を投入する予定だ。さらに、機内で同伴者も一緒に過ごせる超大型ベッドを備えた「ポラリス・スタジオ」を8席導入する。

一方、キャセイパシフィック航空は、高い評価を得る「Aria Suite」の展開を引き続き進める。調光可能な環境照明、しっかり支えるレザー製ヘッドレストなどの上質素材、使いやすいテクノロジーを特徴とする。また、アメリカン航空は「フラッグシップ・スイート」を導入した。まずボーイング787-9で運用を開始し、まもなく改修済みボーイング777-300ERへも拡大する。

ファーストクラスは、より「選ばれたもの」に

パンデミック期、ファーストクラスは不確かな将来に直面した。航空会社が大型機を退役させ、投資をビジネスクラスの革新へと振り向けたためだ。だが、より高いプライバシー、空間、排他性を求める富裕層旅行者に牽引されたラグジュアリー旅行の回復が、新章をもたらしている。

市場の最上位では、一部のグローバルキャリアが、チェックインから着陸までの体験を引き上げるために数十億ドル規模の投資を進めている。エールフランスは、ボーイング777-300ERの機材群に、刷新版「ラ・プルミエール」客室を導入中だ。単通路のジェット機で空間の限界を押し広げる、広々とした4つのスイートで構成される。シンガポール航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、キャセイパシフィック航空、カンタス航空も、2027年までに超限定的なファーストクラス商品を投入すると見込まれている。

規模の小さい航空会社も強化に踏み切っている。エティハド航空は、エアバスA321XLRの機材群にファーストクラスを拡大する。狭胴機としては野心的な試みで、密閉型スイートを2室備える。2030年までに、全機材でファーストクラスを提供する計画だと同社は述べている。

狭胴機が期待値を書き換える

航空業界で最も大きな機内変化の1つが、より小型の機材で起きている。長距離を飛べる単通路機、特にエアバスA321LRとA321XLRには、本格的なフルフラットのビジネスクラス席が搭載されつつある。多くはスライド式ドアと通路へのダイレクトアクセス付きだ。かつてはワイドボディの旗艦機に限られていたものが、機材群全体へと広がっている。

アメリカン航空はこのほど、初のエアバスA321XLRを受領した。大西洋横断を含む長距離任務に対応可能だ。機内の強化点には、個室型のビジネスクラス・スイート、改良されたプレミアムエコノミー客室、接続性の向上が含まれる。今後数年で、同型機50機が同社の機材に加わる。ユナイテッド航空とデルタ航空も、2027年までにプレミアム需要の大きい路線で同様の機材を投入すると見込まれている。

より長距離を飛べる狭胴機があれば、航空会社は従来の巨大ハブを迂回するノンストップ便を、経済的に就航させられる。例えば、ニューヨークロンドン、フランクフルトなどを経由して接続する代わりに、米国の都市と欧州や中南米のより小規模な目的地を、直接結ぶフライトが増えていく。時間に敏感なプレミアム旅行者にとって、乗り継ぎをなくすこと自体が、一つの贅沢である。

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