北米

2026.03.17 11:00

存在感消えたヴァンス米副大統領、対イラン攻撃には反対 トランプと亀裂か 

米首都ワシントンのホワイトハウスで記者会見するJ・D・ヴァンス米副大統領。2026年2月2日撮影(Shutterstock.com)

開戦後の発言は限定的

「イランの核兵器保有は容認できない」との見解を改めて表明する以外、ヴァンスは今回の攻撃について直接的な意見を述べておらず、質問への回答ではトランプの見解をなぞるだけにとどまっている。2月28日にイランの女子学校が攻撃された件で米国の関与を認めた米軍の予備調査に関する記者の質問には、「調査が必要だ。そうだろう?」「そこで何が起こったのか、われわれは完全には理解していないと思う」と答え、さらに「大統領は徹底的な調査を行う意向を明らかにした。したがって、われわれはそれを実行している」と付け加えた。

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戦況に関して見解を問われると、ヴァンスは回答を拒否。「米大統領が自身のチームと協議し、チームメンバーが米メディアに口を滑らせないことが肝要だと思う。わが国の国家安全保障チームがこれほど結束している理由の1つは、全員が互いを信頼し、非常に自由な意見交換を行っているからだ。その状態を維持したい」と述べた。

Xのヴァンス個人のアカウントでは、攻撃に関する投稿は、戦死した米軍兵士への追悼コメントとFOXニュースのインタビュー映像に限られている。

一方、米副大統領の公式Xアカウントでは、トランプやホワイトハウス高官の声明に加え、2月28日以降に行った2回の演説とFOXインタビューの映像を共有。また、副大統領の広報担当者のXアカウントが投稿した、ヴァンスが戦時下で意図的に目立たないよう振舞っているとの報道を「ばかげている」と一蹴するポストも共有している。この投稿は、ヴァンスがトランプと共に戦死した兵士の棺を出迎えたことを指摘している。

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対イラン攻撃をめぐるヴァンスの発言

ヴァンスは、イランへの米国の軍事介入に反対の意向を繰り返し表明し、トランプが提唱する「米国第一」の不干渉主義を主導的に説いてきた人物だ。

2023年には米紙ウォール・ストリート・ジャーナルに「トランプの最高の外交政策とは? 戦争を起こさないことだ」と題した寄稿を寄せ、2024年米大統領選でのトランプへの支持を表明。「トランプは米国人を海外での戦闘に送り込むような無謀なことはしないと知っている。だからこそ、2024年の選挙では彼を支持する」とつづった。

当時、上院議員だったヴァンスは、トランプが1期目に攻撃を始めなかった実績を称賛。選挙戦では、米コメディアンのティム・ディロンのポッドキャストで「米国の国益は、イランと戦争をしないことにある。それは莫大な資源を浪費する。わが国にとって途方もない出費になる」と語っていた。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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