アジア

2026.03.17 10:30

中国が「グリーン転換」で製造業をリード サプライチェーン掌握で西側経済を置き去りに

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西側のジレンマ

米国やEUでは、しばしば議論の焦点が関税に絞られる。中国製品の輸入を鈍化させ、自国内の生産者を保護することを目的とした防衛的な論理だ。しかし、関税は規模の拡大につながらない。時間を稼ぎ、失われつつある事業戦略を保護するにすぎない。

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太陽光、バッテリー、鉱物加工の生産能力を大規模に再構築するには、長期的な資本投入、熟練労働力の確保、複数の管轄区域にわたる規制の調整が欠かせない。一方、中国のクリーンエネルギーはすでにGDPの10%程度を占めるが、比重をはるかに上回る影響力を持っている。太陽光、EV、クリーンテクノロジーは、2025年の中国の経済成長全体の3分の1を牽引。経済全体よりもはるかに速いペースで拡大し、その成長率は2024年の12%から、2025年には18%に加速した。

勢いが増せば、規模はいっそう拡大し、コスト優位性が高まる。

世界のエネルギー転換における中国の役割は、明らかに矛盾しているように見える。中国は世界最大の温室効果ガス排出国であると同時に、その排出削減を目指す技術の主要製造国でもある。世界的なエネルギー転換を支える太陽光パネル、バッテリー、EVを生産する工場は、ますます中国に集中している。

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中国政府の主導するグリーン移行は、単に大気を浄化することではない。誰が風力タービンを建設し、鉱物を精製し、バッテリーを製造し、電化コストを設定するかだ。西側諸国の政府は選択を迫られている。中国の支配的地位を貿易問題とみなして関税で対抗するか、それとも産業競争と認識して相応の投資を行うかである。

この分かれ道は、気候変動への対応だけでなく、今後数十年にわたる世界の経済力を左右することになるだろう。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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