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2026.03.17 09:30

世界80カ国、「各国1位」の億万長者番付 2026年版

Shutterstock.com

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1988年、ソ連・アフガニスタン戦争を逃れ、わずか700ドルを手にしていたミルワイス・アジジは、1994年にドバイにたどり着き、繊維製造業を立ち上げた。2007年には不動産事業に進出し、アジジ・デベロップメンツを設立。同社は現在60以上の物件を保有し、ドバイで世界第2位の高さになると見込まれるタワーを建設中だ。

カブールを離れてから38年、アジジはアフガニスタン最も裕福な国民となった(現在もドバイ在住)。推定資産14億ドルで、同国初にして唯一のビリオネアだ。

最近、ビリオネアを輩出したのはアフガニスタンだけではない。隣国パキスタンも同様だ。カリフォルニアを拠点とし、評価額293億ドルのAIコーディングツール「Cursor」の共同創業者であるスアレ・アシフが、2010年以来初めてForbesの年次世界長者番付に名を連ねたパキスタン人となった。

今年のランキングで少なくとも1人のビリオネア市民を抱える国・地域は合計80にのぼり、前年の78から増加した。世界最大級の資産の多くはいまも男性が握っているが、各国の最富裕層には複数の女性が名を連ねる。鉱業や海運から、化粧品、銀行に至るまで、幅広い産業で富を築いてきた。

オーストラリアでは、ジーナ・ラインハート(推定純資産255億ドル)が、父親の鉄鉱石事業をハンコック・プロスペクティングを通じて世界的な鉱業大手に成長させた。チリでは、イリス・フォントボナ(526億ドル)がアントファガスタ鉱業帝国を支配し、世界最大級の銅資産を保有している。海運王のラファエラ・アポンテ=ディアマン(445億ドル)は、夫のジャンルイジ・アポンテとともにメディテラニアン・シッピング・カンパニー(MSC)を共同設立し、世界最大級のコンテナ船会社に育て上げた。そしてバルバドス出身のポップアイコン、リアーナは、フェンティ・ビューティーとサベージ・X・フェンティを通じて世界的な名声を消費財帝国に変え、ビリオネアの仲間入りを果たした。

全体で最も裕福なのは、イーロン・マスクだ。マスクは2年連続で、米国でも世界でも最富裕の人物の座を維持した。過去1年で驚異的な4970億ドルを積み上げ、現在の推定資産は8390億ドルに達する。これはForbesがこれまでに確認した中で最高の純資産だ。

ビリオネアが最も多い国である米国(過去最多の989人)では激しい競争にさらされているものの、マスクは最も近い競争相手であるグーグル共同創業者ラリー・ペイジ(推定2570億ドル)の3倍以上の資産を持つ。香港を含む「大中華圏」はビリオネアが610人で2位であり、最も裕福な人物はTikTokの親会社バイトダンスの共同創業者、張一鳴(693億ドル)である。229人のビリオネアを擁するインドは大きく離れて3位で、先頭に立つのは産業界の大立者ムケシュ・アンバニ(997億ドル)だ。

地域別では、今年はアジア太平洋地域がビリオネア数で最多となり、1229人に達した。米国を含む南北アメリカが1186人で続く。欧州は875人で3位、中東・アフリカが138人である。

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