経済・社会

2026.03.16 14:59

ゾウとビーチの楽園スリランカ、デジタルノマドビザで長期滞在者を誘致

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スリランカは、砂浜のビーチと、国立公園に生息するゾウやヒョウといった印象的な野生動物で知られている。Lonely Planetの言葉を借りれば、この国には「果てしないビーチ、時を超えた遺跡、温かな人々、数え切れないほどのゾウ、うねる波、安い物価、楽しい列車、有名な紅茶、風味豊かな料理」がある。加えて、ダイビング、寺院、サファリも魅力だ。

さらに、サーフィンの聖地アラガンベイ、2000年にわたる歴史王国群、ジャフナと植民地時代の面影、そしてホエール&ドルフィンウォッチング(とりわけシロナガスクジラ、シャチ、マッコウクジラ)がある。ミンネリヤで見られる「ゾウの集会」は、世界最大級のアジアゾウの群れとして知られ、サバラガムワ州では宝石採掘も体験できる。

スリランカは年間約236万人の外国人観光客を迎えており、その中には同国中央高地を横断する全長300kmの徒歩ルート「Pekoe Trail」に挑む人もいる。政府は2026年に旅行者300万人の達成を目標に掲げている。

スリランカのデジタルノマドビザ制度

デジタルノマドビザには通常、滞在のための月収下限が求められる。スリランカでは月2000ドル超が必要だ。子どもが2人を超える場合は、追加の子ども1人につき500ドルを上乗せしなければならない。

多くのデジタルノマドビザと同様、国内居住者の仕事を奪わないよう、収入が国外のクライアントから得られていることを証明する必要がある。

さらに、滞在期間中の医療保険と宿泊先も証明しなければならない。必要書類の一覧は、出入国管理局が公開している

ビザの有効期間は1年。取得者は銀行口座を開設でき、扶養家族を学校に在籍させることも可能になる。費用は1人あたり約500ドルだ。

Euronewsによれば、インターネット速度には多少がっかりするかもしれない。固定ブロードバンド速度の世界順位は131位だという。

スリランカのデジタルノマドビザ制度、60カ国超に加わる

現在、64カ国以上がデジタルノマドビザを提供している。地域経済を押し上げるリモートワーカーの誘致を目的に、91%が2020年以降に開始された。多くは海外でより良い生活の質を求める米国人をターゲットにするが、永住権への道筋が用意されるケースは稀であり、例外としてスペイン、ギリシャ、チェコがある。大半は一時的な居住しか認めない一方で、道筋を設ける制度もある。ポルトガル、イタリア、ドイツ、オランダ、ノルウェー、カナダ、ブラジル、メキシコ、エクアドル、エルサルバドル、ウルグアイがそれに当たる。

欧州には、月2000ドル未満、あるいは2000ドル前後の所得要件を設定するデジタルノマドビザ制度がまだ数多くある。モンテネグロは月約1446ドル(税制優遇付きで最長4年)、アルバニアは815ドル(アドリア海とイオニア海の美しい海岸沿いで最長5年まで更新可)、チェコは1670〜1808ドル、クロアチアは2750ドルだ。EU域外の人気選択肢でも、コロンビア(750ドル)、エクアドル(1350ドル)、ブラジル(1500ドル)など、2000ドル要件を下回る国はある。

ニュージーランドのデジタルノマドビザ制度は、最低所得要件がない点で際立つ。訪問者申請により最長9カ月まで延長でき、他国で納税している場合、12カ月の期間中に92日未満の滞在であれば非課税扱いとなる。ただし、米国人を含む一部国籍はニュージーランドと租税条約を結んでいるため、納税が不要となる可能性もある。このデジタルノマドビザは、ニュージーランド政府が2019年以前の水準への旅行需要回復を図る取り組みの一例にすぎない。2024年の入国者数は、2019年以前の水準を約17%下回っていた。

他国の制度との比較で見ると、スリランカのデジタルノマドビザは、この島国を「中位の熱帯の宝石」として巧みに位置づけている。手頃な冒険の魅力で長期滞在のリモートワーカーを呼び込み、2026年の観光客300万人目標の達成を後押しする狙いだ。

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