リーダーシップ

2026.03.19 12:00

「この件は別で話そう」という発言に要注意、信頼を得られる会議の進め方

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会議で聞く、「この件については別の場で話そう」という言葉ほど、プロフェッショナルに聞こえるフレーズはそうそうない。

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その意図は、たいてい妥当だ。議論が長引いている。この話題は、ごく一部の人にしか関係ない。会議を進める必要がある。だからこそ、会話は中断され、別の話題に移るのだ。

適度であれば、これは会議の管理として適切だ。しかし、この言葉を繰り返し使っていると、それは別のものになる。つまり、対立の管理ではなく、対立の封じ込めだ。そして、時が経つにつれて、封じ込めは簡単に「葬り去ること」へと変わる。

リーダーはなぜ対立を遠ざけるのか

多くのリーダーは会議を、統制された生産的なものにしたいと考えている。率直な意見の相違は、混乱を招くように感じられる──それは予測不可能性をもたらすし、時には感情的な要素も加わる。

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議論の方向を変えることで、秩序はすぐに回復する。議題は進み、会議は時間通りに終わる。しかしその効率性は、往々にして表面的なものだ。

対立が常に集団から遠ざけられると、集団は、対立が処理されるのを見ることがない。緊張は、実際に解決されることなく、ただその場から消えていく。プロフェッショナリズムに見えるものが、静かに回避へと変わっていく。

会議は進むが、対立は残る

対立は、場所を変えるだけで解消されることはほとんどない。

意見の相違が集団から排除されると、通常は2つのことが起こる。第一に、根本的な問題は、部屋にいるほかの全員にとって、未解決のまま残る。第二に、解決の責任は私的な会話へと移るが、そうした会話は、本当に起こるかどうかわからない。

フォローアップの会議が全く開かれないこともある。開かれたとしても、その結果がチーム全体に共有されないこともある。

いずれにせよ、不確実性が広がる。人々は、何かが未解決だったと知っているが、その解決を見ることはない──そして、そのギャップが憶測を招く。

封じ込めがもたらす社会的コスト

集団は、シグナルを素早く解釈する。リーダーが常に意見の相違から話題をそらす姿勢をとっていると、従業員は、公の場で何を言っていいのかを推測し始める。

率直な対立は、避けるべきものになる。疑問は和らげられ、批判は先送りされる。

エイミー・エドモンドソンの研究が示すように、心理的安全性は、意見の相違がどう扱われるかによって影響される。対立が建設的に解決されることを見ると、チームの発言意欲は高まる。逆に、会話の途中で対立が消えてしまうと、チームは慎重になる。

結果として、沈黙がより安全な選択肢となる。時が経つにつれて、会議は穏やかになるが、誠実さは失われていく。

対立回避に関する研究は一貫して、意見の相違を抑圧しても、それが解決することはめったにないと示している。ある研究によれば、その緊張は再燃し、しばしばより極端な形で現れる。自分の懸念が十分に対処されなかったと感じると、不満は静かに蓄積され、より大きな圧力のもとで再び表面化する。

その場では効率的に思えることが、後々大きな争いを生むことがあるのだ。

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翻訳=米井香織/ガリレオ

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