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2026.03.16 07:00

イラン攻撃が浮き彫りにする、ドローン戦におけるウクライナの世界的リーダーシップ

Anton Petrus / Getty Images

米軍が5000以上の目標を攻撃し、イランによる自爆型ドローンの生産拠点を破壊

米統合参謀本部議長のダン・ケイン大将は米国時間3月10日、国防総省の記者会見で、これまでに中央軍が「5000以上の目標を攻撃した」と述べた。これには「イランが片道攻撃型ドローン(自爆型ドローン)を製造するために使用している複数の工場」も含まれるという。

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米軍パイロットは「戦闘機と攻撃ヘリコプターを用いて、片道攻撃型ドローンへの迎撃を継続して実行している」とケインは付け加えた。

ゼレンスキーは、ウクライナが「ドローンとミサイルに対する共同防衛」を提案していると述べた。この中には、相手政権の「関連する生産施設の破壊」、すなわち「現在起きているものも含め、攻撃に使用される兵器の生産」を含むとした。

「これら政権はいずれも世界に敵対しており、対応が必要だ。すべての『シャヘド』生産拠点は把握されている」。

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ロシアが状況を操作し、中東を西側全体に対する戦争の第2戦線に転化と主張

また、ゼレンスキーはこう主張した。「ロシアは現在、中東と湾岸地域の状況を自らの侵略に有利な方向へ操作しようとしている。またイラン政権による隣国と米軍基地への攻撃を、ウクライナに対するロシアの侵略、さらに広くは西側全体に対する戦争の『第2戦線』へと事実上転化させようとしているのがわかる」。

ロシアとイランの対西側軍事軸に関するゼレンスキーの見立ては、ワシントン・ポストRadio Free Europe(ラジオ・フリー・ヨーロッパ)などを含む一連の報道と一致している。報道によれば、クレムリンはペルシャ湾地域における米戦闘機・軍艦・部隊・兵器システムの正確な位置に関する高度な標的情報を、秘密裏にイラン指導部へ提供しているという。

これまで米国防総省は、イスラム共和国との戦闘再開以降米軍兵士7人が死亡したと報告している。内訳はクウェートで6人、サウジアラビアで1人である。

高額な迎撃ミサイルを投入し、安価な自爆型ドローンの攻撃に対抗

米国は中東一帯に世界最先端のミサイル防衛システムを配備しているが、それは同時に世界で最も高価な兵器の一部でもある。

米議会調査局(CRS)の専門家によれば、「パトリオット迎撃ミサイルは1発あたり約400万ドル(約6億ドル)」と推計され、THAAD迎撃ミサイル(高高度防衛ミサイル)は「約1270万ドル(約19億円)の価値がある」とされる。

高精度な防空システムの使用を誘発し、低コストなドローンで消耗を狙う

ロシアの兵器設計者と共同開発し、イランが米国および同盟国の軍事基地を攻撃している自爆型ドローンは、1機あたり2万〜5万ドル(約300万〜750万円)と推定されている。これらドローンの群れが高精度の米国製防衛システムの使用を誘発し、消耗させる狙いがある可能性が高い。

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