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2026.03.15 11:53

ビリオネア郭広昌の復星国際、評価損計上で赤字急拡大

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中国の複合企業(コングロマリット)である復星国際は、ビリオネアの郭広昌が率いる。同社は、非現金の減損処理により、12月までの12カ月間の損失が最大で235億元(34億ドル)に達する見通しだと、香港取引所が金曜夜に公表した利益警告で明らかにした。

この水準は、2024年の損失である43億5000万元(6億3000万ドル)の5倍超に相当する。

「不動産業界は下降サイクルが続いており、市場全体の需要が低迷する中、当グループの不動産事業部門に圧力がかかっている」と声明は述べている。「当グループは、減損の兆候が見られる一部の不動産プロジェクトについて、多額の資産減損引当金を計上した」

上海に本社を置く復星国際は、同社が「その価値を客観的に反映する」ためとして、中核ではない事業セグメントについても減損引当金を計上した。2025年の予想損失は215億元〜235億元のレンジを示した。

香港上場の復星国際株は金曜、1.1%下落して3.59香港ドルで取引を終えた。前年から22%安で、2015年に20香港ドル超を付けたピークからは大きく下回っている。

復星国際は、中国の改革開放初期にあたる1992年に中国人起業家4人によって設立され、鉱業、医薬品、観光、鉄鋼、金融などの分野に進出した。4人のうち郭の資産は、きょうの「Forbesリアルタイム・ビリオネア・リスト」で20億ドルと推定されている。2017年に復星国際の副会長を辞任した梁信軍は、現在はシンガポールに住み、資産は26億ドルとされる。

近年、中国では供給過剰と相対的に緩慢な経済成長を背景に不動産不況が深刻化し、世界のビリオネアの顔ぶれに名を連ねていた多くのデベロッパーの歩みを止め、債券投資家には損失を負わせてきた。最も象徴的なのが中国恒大集団の創業者・許家印で、推定資産425億ドルで2017年の「Forbes中国長者番付」の首位に立ったが、現在は巨額債務の重圧の下で拘束されていると報じられている。復星国際は2011年、不動産部門である上海復地を香港取引所から上場廃止とした。

医薬品は明るい材料

復星国際の主力の医薬品事業(復星医薬への持分33%、時価総額47億ドル)は明るい材料となっている。復星医薬のグローバルパートナーにはファイザーが含まれ、スピンオフには復宏漢霖(時価総額47億ドル)がある。復星医薬は今年、ワクチン事業ユニットである復星アドジェンバックス(復星医薬が70%保有)を香港取引所に上場させる計画だ。上海に本社を置く復星医薬の昨年9月までの9カ月間の純利益は、前年同期比25%増の25億元となり、同社株も過去12カ月で25%上昇している。

forbes.com 原文

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