暗号資産

2026.03.16 07:30

「50年後、ドルは基軸通貨ではない」伝説的投資家がビットコイン上昇の中で警告

Shutterstock.com

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ビットコインおよび暗号資産(仮想通貨)の価格はここ数週間、激しく変動している。米国の対イラン戦争が、大規模な市場崩壊への懸念を呼び起こしているためだ。

ビットコイン価格は、1ビットコイン当たり6万ドルをわずかに上回る直近の安値から反発し、イーロン・マスクが差し迫った暗号資産のゲームチェンジャーを突如として認めたことで、約20%上昇して7万ドルを上回った。

そして今、ビットコインが、突如現実味を帯びてきた悪夢のシナリオへと猛スピードで向かうなか、伝説的な億万長者投資家スタンレー・ドラッケンミラーは、米ドルは50年後には世界の基軸通貨ではなくなっていると予測した。ビットコインや暗号資産に置き換わっている可能性もあるという。

1990年代に億万長者投資家ジョージ・ソロスのもとで働き、英ポンドを空売りして巨額の利益を上げたことで知られるヘッジファンドマネジャーのドラッケンミラーは、モルガン・スタンレーが主催したインタビューで、米ドルは「しばらくは残る」と述べた。

「我々はドルを破壊するためにあらゆることをしている」とドラッケンミラーは語った。これは、彼が以前「債務爆弾」と表現した、拡大し続ける米国の財政赤字を指している可能性が高い。ドルは「おそらく私より長生きするだろうが、50年後に基軸通貨であるとは思えない」とも述べた。

米国の債務は、コロナ禍とロックダウン期間中の巨額の政府支出を受けて近年急増している。さらに、インフレーションを抑え込むために急速に引き上げられた金利が、膨張する38兆ドルの米国債務の返済コストを押し上げている。

ドラッケンミラーはドルを「最もきれいな(だが汚れた)シャツ」と呼び、世界の基軸通貨としてのドルに代わるものが何になるかはわからないとしつつも、2021年に初めて示した予測を繰り返す形で、「私が嫌いな何らかの暗号資産」かもしれないと述べた。

長年にわたりビットコインと暗号資産に懐疑的だったドラッケンミラーだが、最近はビットコインや、従来の通貨にペッグされた暗号資産ベースのステーブルコインに対して前向きになっている。

「10年から15年後には、我々の決済システム全体がステーブルコインになっていると想定している」と彼は述べ、従来の決済インフラに比べて「効率的で、速く、安い」と評した。ただし、金という伝統的な安全資産としての価値貯蔵に対してビットコインが「ブランド」を高めている一方で、暗号資産はなお「問題を探している解決策」だとも見ているという。

ドルが将来、世界の基軸通貨ではなくなるというドラッケンミラーの警告は、米ドルに対する「信頼の危機」が広がるなかで出てきたものだ。こうした状況は、同じ億万長者投資家であるレイ・ダリオのような人物によっても取り上げられている。

先月、ヘッジファンド大手ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者は、直近の米ドルの弱含みは、自身が長らく予測してきた「世界の基軸通貨としてのドル崩壊」が「いま起きている」ことを示していると警告した。

テスラの億万長者イーロン・マスクもまた(繰り返し)米ドルの終焉を予測しており、彼がビットコインに関する爆弾発言の準備を進めているのではないかとの憶測を呼んでいる。

マスクは、世界が法定通貨後の状況へ向かっていると警告し、エネルギーは「真の通貨」だと宣言した。これにより、彼が密かにこの暗号資産を支持しているのではないかという憶測がビットコイン支持者の間で広がっている。

forbes.com 原文

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