マーケティング

2026.03.14 23:11

なぜあのブランドは選ばれるのか? 顧客の心を動かす「3つのC」

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Soon Hagertyは連続起業家で、The Good Bowlの共同創業者である。

シェイクスピアには敬意を払いつつも、「簡潔さ」は機知の真髄であるだけではない。私にとって、簡潔さは成功するブランド戦略の真髄でもある。『ハムレット』のこの有名な一節は、要点を伝える最良の方法は、要点に素早く到達することだと気づかせてくれる。回りくどく言わないこと。メッセージは効率的に届けることだ。

では、これをどう「勝てる戦略」へ落とし込むのか。コミュニケーションとブランド戦略の分野で25年以上経験を積むなかで、雑音を突き抜けるうえで最も効果的なのは、ブランディングにおける「3つのC」だと分かった。clear(明確)、concise(簡潔)、compelling(心を動かす)の3つである。

ここで言うのは、ロゴやタグラインなどのビジュアルだけではない。それはブランドの表現にすぎない。ビジネスのはブランド戦略にある。ブランド戦略とは、リーダーの意思決定を導く長期的な計画とビジョンのことだ。私の経験では、最強のブランド戦略は人を「目的地」へ連れていくだけではない。旅の理由を理解する方向へと、人々を巻き込んでいく。

多くの企業にとって、ブランディングの本当の問題は「見え方」ではなく「伝え方」にある。顧客を呼び込む好ましいブランド認知を築くには、この3つのCを理解することが重要だ。

明確に:事業をシンプルに説明できなければ、オーディエンスは買わない

明確さはブランディングの演習ではない。ビジネス上の意思決定である。まずは「自社の事業はどんな問題を解決し、誰のためのものなのか」など、シンプルな問いに答えることから始めよう。

さらに、自分たちがやらないことも明確にする。これは過小評価されがちだが、解放的な概念でもある。なぜなら、誰にとっても何でも屋になろうとする必要はないし、そうすべきでもないと確認できるからだ。明確さは顧客や投資家の信頼を育てる。

次の1文テストを試してみよう。空欄を埋めてほしい。「私たちは_____が_____するのを支援し、その結果_____できるようにする」

もし私が共同創業した財団についてこのテストに答えるなら、「私たちは女性創業者を資金助成とリーダーシップ支援で支え、その結果成功できるようにする」と言うだろう。IKEAなら「私たちは人々が手頃な価格でスタイリッシュで機能的なデザインを手に入れられるようにし、その結果より良い毎日の暮らしを送れるようにする」と言うかもしれない。これ以上に長く説明しないと事業を伝えられないのなら、ブランドはまだそこまで到達していない可能性が高い。

簡潔に:注意は希少な資源だ。無駄にするな

簡潔なブランドは、オーディエンスの時間と注意を尊重する。最も避けたいのは、製品やサービスのあらゆるメッセージとニュアンスを詰め込んで、データを一気に浴びせることだ。それは混乱を招くだけでなく、記憶にも残りにくい。

文字数の制約は、より良い意思決定を迫る。そのことは、限られた予算で動く人ほど重要になり得る。私の経験では、メッセージが少ないほど反復が強くなり、反復が強いほど想起が速くなる。

Walmartは好例だ。「Save money. Live better.」飾り気がなく、企業がもたらす便益を説明し、しかも記憶に残る。

心を動かす:論理は説明し、物語は売る

オーディエンスを行動へ動かしたいなら、心を動かす物語で感情的なつながりをつくることだ。ハリウッド映画の話ではない。最もシンプルな形にすれば、ほとんどの物語は似ている。誰かが問題に直面し、人生のバランスが崩れる。そこで、バランスを取り戻すための解決策を探す。

Patagoniaは、語るだけでなく行動する(act)心を動かすブランドである。彼らは「Patagoniaは、私たちの故郷である地球を救うためにビジネスをしている」と断言する。顧客が高品質なアウトドアギアを求める理由の一部は、ムーブメントの一員でいられることを愛しているからだ。Patagoniaは、数十の属性でメッセージを薄めるのではなく、1つの信念を前面に掲げるだけの規律を備えている。

ブランドの立ち上げは容易だが、顧客を旅に巻き込むのは難しい

今日のテクノロジーは、製造やマーケティングへのグローバルなアクセスと相まって、新しいブランドの立ち上げをかつてないほど容易にした。それは刺激的でもあり、圧倒されることでもある。確かに、始めること自体は手が届く範囲にあるかもしれない。しかし、混み合った市場では、消費者が本当に素晴らしいブランドと、ただうるさいだけ、あるいは流行っているだけのブランドを見分けにくくなる。

突き抜けるために、顧客が「あなたが何をしているのか」「なぜ重要なのか」「自分の生活にどう当てはまるのか」を理解しやすくする方法を探そう。明確に、簡潔に、心を動かすことを軸にブランドを築けば、何度も戻ってくる顧客を惹きつけられる。

forbes.com 原文

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