経営・戦略

2026.03.14 19:31

老舗鉄道模型ライオネル、投資会社の買収で成長戦略加速

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象徴的な電動鉄道セットを製造する創業126年のライオネルLLCは、長期にわたり事業を継続できることを証明してきた。そして今、コレクタブル企業ラウンド2による買収と合併を経て、将来の成長に向けた燃料を得た形だ。

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両社は新たにライオネル・ブランズ・グループという名称のもとで統合され、互いの強みを活かして事業を拡大することを目指している。

ライオネルのレガシーを活かす

両社はコレクターを中心に強固なファン基盤を持つ。ライオネルは鉄道模型とNASCARのダイキャストレプリカで、ラウンド2はジョニー・ライトニングやレーシング・チャンピオンズなどのダイキャストブランド、電動スロットカー、模型キットで知られている。

統合企業の名称をライオネル・ブランズ・グループとしたことで、新オーナーは1900年にジョシュア・ライオネル・コーウェンとハリー・C・グラントによって創業されたライオネルの、歴史あるブランド力に賭ける姿勢を明確にした。

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「ライオネルほどの伝統とレガシーを持つ会社が、いったいどれほどあるだろうか。実に驚くべきことだ」と、新会社のCEOで、もともとラウンド2のCEOだったリチャード・バリーは語る。「このブランドは何十年、何十年、何十年にもわたって人々を笑顔にしてきた」とインタビューで述べ、「将来に向けてこの事業の管理者となることは光栄だと感じた」と話した。

ラウンド2とライオネルの統合について、バリーは「私たちはブランド群の『ハウス』を築いている。意図としては、この2つの事業を組み合わせ、将来的にさらにブランドを加えられる方法を見いだすことだ」と語った。

バリーは玩具業界のベテランである。トイザらスで14年間幹部を務め、その後、破産後の同社が小売業からIP資産へと転換する過程を監督した。2023年にラウンド2のCEOに就任している。

以前ライオネルLLCのCEOだったハワード・ヒッチコックは、現在ライオネル・ブランズ・グループの社長兼COO(最高執行責任者)を務める。2006年にライオネルへ入社し、当初はレース部門に在籍、2014年にCEOに就いた。

両社のリーダーシップと商品チームは維持される。新会社の本社は、現在ライオネルが本社を置くノースカロライナ州コンコードに置かれる。インディアナ州サウスベンドにある、ラウンド2の旧本社所在地のオフィスも継続する。

ラウンド2は、プライベートエクイティファームであるプレシディアン・キャピタルの投資先企業である。プレシディアン・キャピタルの創業者でマネージングパートナーのジェイソン・ドラテルは声明で、今回の買収は両社の強みを活かし、「何世代にもわたりこれらのブランドを支えてきたコミュニティにとってより強固なプラットフォームを構築するとともに、長期的成長に投資する能力を高める」ものだと述べた。

プレシディアン・キャピタルは買収条件を開示していない。

126年の歴史を持つブランドをAI時代へと導く

バリーとヒッチコックは、126年の歴史を持つライオネルブランドがAI時代においてもなお有効だと考えている。

「ツリーの下に列車を置くという遊びの型は、今も昔と変わらず人気がある」とバリーは語る。

さらにバリーは、ヒッチコックとライオネルのチームが「高級コレクター向けというポジショニングを守る点で見事な仕事をしてきた」とし、「3000ドルにもなり得る卓越したエンジニアリングの機関車を買える一方で、100ドル未満で購入できる商品を顧客向けに見いだしてきた」と述べた。

ヒッチコックは「ツリーの下の列車という伝統があり、私たちはその領域を確実に押さえている」としつつ、「しかし鉄道メーカーとしては、ライセンス商品の単一供給者として最大規模でもある。クリスマスやツリーの下の列車だけに限らない親和性の高い関心領域を基盤にしている。たとえば『スター・ウォーズ』、『マンダロリアン』、『ハリー・ポッター』などだ」と語った。

さらにヒッチコックは、「私たちは技術にも非常に大きく投資してきた」と述べ、列車の制御システムをデジタル機器やアプリへ対応させてきた点を挙げた。「それが、長年にわたってライオネルの適切さを保つ大きな要因だった」と語る。

統合後の新会社は、より幅広い小売パートナーシップの構築を目指しており、とりわけより多くのライオネルの列車を量販店や百貨店に投入したい考えだ。「私たちは、よりマス向けの商品を増やしてきた」とヒッチコックは語った。

「電動セットの話をすれば、数百ドルの水準まで上がることもある」と彼は言う。「500ドルのレンジになると、よく検討してから購入する買い物だ」

「しかしこの数年で、50ドルで売れるセット、100ドルで売れるセット、150ドルで売れるセットを本当に開発できた。はるかに手の届きやすい価格帯でありながら、非常に高い価値を提供できる」とヒッチコックは述べた。

バリーは「私たちのここでの野心は、ライオネル・ブランズ・グループを、ホビー愛好家とコレクターの領域で重要なプレーヤーへと育てることだ」と語った。

forbes.com 原文

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