北米

2026.03.14 12:00

米コアPCE物価指数は前年比3.1%上昇、インフレ懸念が利下げ期待を打ち消す

Joe Raedle/Getty Images

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米国時間3月13日に発表された連邦政府のデータによれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が重視するインフレ指標が市場予測を上回って上昇した。イランと戦争がエネルギー価格を押し上げ、インフレ再燃の懸念が高まるなか、FRBによる利下げへの期待は事実上棚上げされた形だ。

商務省経済分析局(BEA)が13日に発表した個人消費支出(PCE)物価指数のデータによると、エネルギーと食品を除いた1月のコアPCE物価指数は前年同月比で3.1%上昇し、ファクトセットがまとめた市場予想の同2.9%上昇を上回る結果となった。同3.0%上昇だった2025年12月からもインフレが加速した。

一方、総合PCE物価指数は1月に同2.8%の上昇となり、12月の同2.9%上昇からは落ち着きを見せ、市場予想の同2.9%上昇も下回った。

FRBが消費者物価指数(CPI)よりもPCE物価指数を重視するのは、米国民がどのようにお金を使っているのか、また支出習慣が時間とともにどう変化しているのかをより正確に把握できるためだ。

FRBは18日に会合を開き、利下げについて議論する予定だが、CMEのFedWatchツールによると、金利が現在の3.5%〜3.75%で据え置かれる確率はほぼ100%とされる。

インフレ率がFRBの目標である2%を上回る水準にとどまる中、利下げの可能性は低くなっている。ゴールドマン・サックスのアナリストは11日、「インフレの高止まり」がFRBによる利下げを「より困難にする」と記した。同社は、労働市場が予想よりも早く大幅に軟化すれば、原油価格の上昇によるインフレ懸念は「早期利下げの障害にはならない」と指摘し、年内にもう一度利下げが行われるとの予想を維持している。

ドナルド・トランプ大統領は、FRBに対して早期の利下げを行うよう圧力をかけているが、インフレの高進を警戒するFRBは慎重な姿勢を見せる。トランプは12日、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、ジェローム・パウエルFRB議長は「直ちに」金利を下げるべきであり、「次の会合まで待つ必要はない!」と述べた。イラン戦争はインフレ率のさらなる上昇懸念を呼び起こしており、燃料価格が1月から2月にかけて11%以上急騰し、公共ガスサービスも2月までの12カ月間で11%近く上昇する中、利下げへの期待が打ち消される可能性がある。

また、衣料品価格は前月比で1.3%上昇、前年同月比では2.5%上昇し、2023年10月以来の大幅な伸びを記録した。これは、トランプ関税が消費者物価に影響を及ぼしている事を示す、明確なシグナルだと考えられる。

米国が2週間前にイランを攻撃して以来、ガソリンの全米平均価格は1ガロンあたり65セント跳ね上がっており、13日早朝には原油価格が一時再び100ドルを突破した。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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