ガス・バディのパトリック・デ・ハーンは9日、レギュラーガソリンの平均価格が4月に4ドル(イランへの攻撃以来、1ドル以上の値上がり)に達すると予測していたが、9日午後から10日にかけて原油価格が急落したことを受け、10日にその発言を撤回した。
原油価格は9日に1バレルあたり120ドルまで急騰したが、イランとの戦争が「すぐに」終結するというトランプの発言を受けて約93ドルまで大幅に下落した。10日朝には約88ドルまで下がり、価格の頭打ちを示唆していたが、1日あたり90万バレル以上を処理するアラブ首長国連邦のルワイス製油所がドローン攻撃で閉鎖されたことで事態は複雑化した。このニュースを受けて原油価格はわずかに上昇したが、11日には84ドルまで下落している。
原油生産への影響(先週、サウジアラビア、カタール、イラクの施設がすべて操業停止を余儀なくされた)、そして特に輸送の遮断によって、イランでの紛争は原油価格を押し上げている。イランはホルムズ海峡に対して大きな影響力を持っている。この海峡は、石油資源が豊富なペルシャ湾から外洋へ通じる唯一の海上通路であり、世界の石油の20%以上が毎日ここを通過する。
多くの海運会社は攻撃行為の脅威を理由にホルムズ海峡での運航を見合わせると発表しており、同海域での運航は1週間以上にわたって事実上の停止状態にある。イランがこの海峡を完全に封鎖することはできないが、同国は近隣の民間商船を攻撃しており、革命防衛隊は海峡内の米国やイスラエルの船舶を標的にすると表明している。実際、8日時点では、過去24時間以内に海峡を通過した民間船はイラン関連の船舶のみであった。
G7による石油備蓄の協調放出
主要7カ国(G7)の財務相は9日、価格安定化を目的とした緊急石油備蓄の放出の可能性について話し合ったが、伝えられるところでは、現時点ではそれを見送るとの「広範な合意」に至った。しかし、10日のエネルギー相会議を経て国際エネルギー機関(IEA)が検討に入った結果、11日、加盟国が史上最大規模となる4億バレルの石油備蓄を放出すると発表した。
フランスのローラン・レスキュール財務相は備蓄放出の決定について、「我々は非常に明確なメッセージを送らなければならない。ホルムズ海峡をすぐに再開できないのであれば、他の石油で代用するまでだ」と述べた。
G7諸国は合わせて14億バレル以上の石油備蓄を保有している。中でも米国は最大の備蓄量を誇り、2月27日時点で戦略石油備蓄(SPR)で4億1540万バレル、さらに民間で4億4000万バレルが備蓄されている。


