会議に出席しているとしよう。あなたは用意した資料の内容を完璧に把握している。声は安定しており、思考も明確だ。それでも何かが意図した通りに伝わっていない。予想していたほど同僚は関心を示しておらず、上司は次のプロジェクトを割り振る際、あなたを無視する。何が起きたのだろうか。その答えは、あなたの無意識の習慣にあるかもしれない。
自信があるように見えることは、実際にどれだけ自信があるかではなく身体がリアルタイムで発している無意識の身体的シグナルと関係があることが数々の研究で示されている。
専門誌『Psychological Science』に2015年に掲載されたエイミー・カディ、キャロライン・ウィルマス、ダナ・カーニーによる画期的な研究では、人は目の前の相手の影響力や自信をほぼ完全に非言語的な手がかり、とりわけ姿勢から瞬時に判断していることが示された。この研究では、わずかな姿勢の違いがその人の能力評価に影響するだけでなく、模擬の選考で誰が採用されるかといった現実的な結果まで左右していた。
これが重要なのは、多くの人がもっと自信を持つよう自分に言い聞かせるなど自分の内面のコントロールに意識を向ける一方で、実際に自信が他の人に伝わる行動を無視しているからだ。内側で問題がなくても、身体が別のメッセージを送っているなら十分ではない。この記事では、確かに自信があるときでさえ、自信があるという印象を損なってしまう3つの習慣を紹介する。
習慣1:身体を縮こませる
誰かが部屋に入ってきて、すぐに身体をかがめる様子を想像してほしい。肩は前に丸まり、腕は胴体に引き寄せられ、顎は少し下がっている。次に、同じ部屋に入ってきて空間をしっかり使う人を想像してほしい。胸を張り、腕は身体から少し離れ、頭は水平に保たれている。おそらく数秒でそれぞれの人物に対する印象が出来上がったはずだ。その瞬間的な判断こそが研究が示しているものだ。
前述の研究では拡張姿勢と収縮姿勢に関する研究に基づき、「低パワー」姿勢(自分の身体に触れる動作や手足を交差させる姿勢、身体の縮こまりを伴う)が、見る人の目には低い地位や服従、自信の低下として映ることが明らかになった。ここで重要なのは、参加者が自信を感じていたかどうかではない。問題は「どう見られているか」で、あなたに対する他の人の行動を最終的に左右するのはこの印象だ。
身体を縮こませる習慣はストレスからくることが多い。プレッシャーがかかったり単純に疲れていたりすると、身体は自然に縮こまる。腕を組み、背中は丸まり、肩は耳の方へ上がる。本人は自分を守っている感覚だが、周囲の人は不安や消極性の表れとみる。
これは会話の最中にスーパーヒーローのように振る舞う必要があるということではない。研究が示しているのは、腕を組まない、背筋を伸ばす、肩を下げるといった意図的な小さな調整でも、他人に与える印象を大きく変えられるということだ。演技ではなく、「内面の状態」と「外向きの表現」のズレをなくし一致させる調整と考えるといい。
30秒で意識的に姿勢をリセットしよう。背筋を伸ばして立つ、あるいは座り、胸を開き、腕を自然に体の横やテーブルの上に置く。ずっと維持する必要はなく、基準を一度リセットするだけでいい。



