経営・戦略

2026.03.16 12:30

小型店を閉鎖した米アマゾン、次は「超大型店舗」戦略へ

jetcityimage - stock.adobe.com

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アマゾンが最近、58店舗のフレッシュ食料品店と少数のGoコンビニエンスストアの閉鎖を決定したことに対し、米国の大手食料品チェーンの幹部たちが「だから言ったじゃないか」と皮肉を込めて反応したとしても、それは無理もないことだろう。

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この決定は、書店、ショッピングモールのキオスク、アパレルなど、大衆向けの実店舗小売領域でプレーヤーになろうとしたこのeコマースの巨人による、数十年にわたる実験の終わりを示しているようだ。

アマゾンは現在もテキサス州オースティンに本拠を置くホールフーズを所有している。約550店舗を展開する高級食品マーケットチェーンで、食品・飲料業界コンサルタントネットワークのGourmetProによると、売上高では米国の主要食料品チェーン29社中28位にランクされている。

アマゾンはホールフーズの売上を個別に開示していないが(同社の総売上に占める割合はごくわずか)、アナリストの推計では2024年に約250億ドル(約3兆9千万円)を計上したとされる。これに対し、ウォルマートの売上高は5680億ドル(約90兆円)だ。

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アマゾンのこれまでの実店舗への取り組みを失敗と片付けるのは早計だろう。実際、同社は攻勢を強める構えを見せており、その手始めとして、シカゴ郊外のオーランドパークに22万9000平方フィート(約2万1300平方メートル)の巨大店舗を建設する計画が最近承認された。

この新コンセプトの店舗は、ウォルマートやコストコの平均的な店舗規模を大きく上回り、ターゲットの平均的な店舗の約2倍の広さとなる。オーランドパーク市当局によると、まだ名称が決まっていないこの新店舗では、一般商品に加え、食料品や調理済み食品も販売する予定だ。

アマゾンは撤退ではなく、大型化の道を選んだようだ。

この新戦略に首をかしげるアナリストもいる。グローバルデータのニール・サンダースはLinkedInへの投稿で、「アマゾンの大型店舗は本当に必要なのだろうか。正直に言えば、あまり必要ないだろう。市場はすでに非常に飽和状態だ。現時点では、この店舗は何よりも実験的な意味合いが強いように感じる。来店客をどう呼び込むのか、興味深く見守りたい」と述べた。

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