ラドゥ・マグディンはSmartlink CommunicationsのCEOである。グローバルアナリスト、コンサルタントとして、リーダーシップ、コミュニケーション、競争に情熱を注ぐ。
ファミリーの資産に関する統計は、(自分が裕福であるなら)歯止めのない楽観と、疲れた諦観の両方を抱かせうる。金ぴか時代と同様、大規模なファミリービジネス──そしてそれに付随するファミリーオフィス──は繁栄しており、それらと結びつく資産は、これまでに見られなかった水準を超えて増加している。
同時に、資産保全に関する古くからの格言もまた真実である。金ぴか時代から相続したとされる「本来なら億万長者になっていたはずの1万6000人」のうち、実際に見つかる者は少ない。実際、史料をひもとくと、父方の祖父が上位1%に属していた人のうち、本人も同じく上位1%にいるのは約7%にとどまることが示唆される。
この一端は家族自身が対処すべき個人的な力学にあるのかもしれない。だが、約72兆ドルが世代から世代へ移転しようとしているいま、ファミリービジネスへの助言者という立場で私が概説してきた一般的な潮流との関係で、適切なポジションを取れていないことに起因する論点も併せて考えるのが妥当だろう。
1. AIの重要性──そして金融
まず、他のあらゆる潮流が変化しても、おそらく変わらない潮流がある。AIは、今後10年以上にわたる決定的な潮流の1つであり続ける可能性が高い。ただし、第2次産業革命と同様に、この革命が「1つのセクター」として持つ射程それ自体が、富裕層にとって最大の富の創出源になるとは限らない。製造業が最も富を蓄積するセクターだと予想しがちだが、実際には小売、不動産、金融が合わさって、製造業よりも多くのミリオネアを生み出した。
金ぴか時代は、この力学をより一般的な形で示している。鉄道、製鉄、機械化された製造は新奇な技術ではなかったが、その広範な経済的インパクト──ひいてはリターン──は、巨大な資本の塊を動員できる金融の登場によって増幅された。
信用、株式による資金調達、金融仲介へのアクセスを確保した企業ほど、急速なスケール拡大、産業の統合、技術的に類似した競合の駆逐を成し遂げやすかった。成功が金融に依存していた以上、最終的に金融と不動産が、技術そのものより多くのミリオネアを生み出したとしても、驚くにはあたらない。
2. 「政府は巨大企業」そして「巨大企業は政府」
次に、クリーンな政府、中立的な国家、そして腐敗の明確な定義という理想は、重力以上に複雑な理由がなくとも後退しうる。金ぴか時代には、厳格な制約が欠けていたため、政府と巨大企業は、双方が影響力と資源の最大化を志向し、しばしば相互の便宜を通じて、自然と深く絡み合うようになった。富裕な企業、家族、個人は、ロビー活動、選挙資金の提供、公的政策の形成に影響を及ぼすための資金力とコネクションを有し、有利な補助金や市場保護を確保する形でそれを行った。
この力学は19世紀後半の金ぴか時代を特徴づける要素であった。鉄道王や原油王といった産業界の巨頭は、莫大な経済力を蓄えただけでなく、その力を梃子に政治的意思決定に相応以上の発言力を持ち、公的権限と私的利益の境界をしばしば曖昧にした。
政治家は、選挙支援、経済成長、行政上の協力を必要としており、企業の利益に配慮するほうが得策だと判断した。そのことが政策結果に対するビジネスの優位をさらに強めた──歴史家がこれを、汚職、あるいは私的な富による公的機関の「取り込み」と呼ぶ相互強化のパターンである。
この相互依存は、政府と大企業が協働から戦略的価値をそれぞれ引き出すがゆえに、リスクとして残り続ける。政府は雇用、投資、イノベーションを駆動するためにビジネスに依存し、企業は契約、規制の明確性、場合によっては市場創出さえも政府に依存する。強固な牽制がなければ、この関係は、企業の影響力が立法や規制上の優先順位を左右し、既存勢力を固定化して私益を公益の上位に置く制度へと堕する可能性がある。
3. 戦争の存在
記録された経済史の大半において、ほぼ絶え間ない戦争は例外ではなく、政治と商業の生活を規定する構造的特徴であった。初期の歴史から19世紀にかけて、都市国家、家族、貴族家、商人家、国家は、領土、交易路、王朝の継承をめぐって定期的に争い、企業は戦争リスクが常在することを前提に活動していた。
商業帝国、産業拡大、金融イノベーションは軍事的競争と並走して進化した。戦費を賄うために国債市場が生まれ、海上リスクに値付けするために保険が一部発展し、初期の多国籍企業は封鎖、関税、変転する同盟関係を切り抜けるよう適応した。
長期の平和は歴史的には例外であり、特定の地域や短い期間に限られることが多かった。経済主体はこの現実を内在化し、成長に対する外生的ショックではなく、政治的暴力が繰り返し立ちはだかる制約であることを認識しながら、多角化、冗長性の確保、国家権力との緊密な連携によってレジリエンスを築いた。
要点
ファミリーの資産にまつわる恒常的な不安の1つは、経済環境ではなく、金ぴか時代から生まれた統計に由来する。個人的な性質の助言をすることには慎重でありたいが、ファミリービジネスのリーダーたちと共に働いてきた私の経験からすると、富を手放さずにいられる「7%」に入るには、歴史的潮流の有利な側にいることを理解することも、要素の1つになりうる。



