働き方

2026.03.18 07:15

席の自由より「上司が近くにいる」を選ぶ新人たち フリーアドレスに見る在籍年数のギャップ

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オフィスに決まった席を持たないフリーアドレスは柔軟な働き方の象徴として広まってきたが、誰もが同じように恩恵を受けているわけではなさそうだ。

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建築・オフィス構築事業を手掛けるGOOD PLACEがフリーアドレスオフィスで働く会社員を対象に実施した調査から、在籍年数によって上司との距離感と理想のオフィスが大きく異なる実態が浮かび上がった。

キャリアが浅いほど上司を近くに求める

調査によると「上司は近くにいてほしい」と答えた在籍3年未満の割合は28.8%。在籍10年以上の7.8%と比べると実に3.7倍もの差がある。また、在籍3年未満では座席が「どこでもよい」がわずか16.8%なのに対し、10年以上では32.7%と倍近くに達する。

入社年数が浅い層は上司の近くにいることを求め、ベテラン層はどこでも構わないと考える。在籍年数によって、上司との距離感への意識には差があるようだ。

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新人層にとって、上司に近い席は監視される場所ではなく、業務の質問や相談が即座にできる拠り所として機能している。「上司が近くにいることで、チームの意思決定や業務の進捗状況を迅速に把握できる」と感じる人が35.4%、「業務に関する質問や相談を、相手の状況を見てすぐにできる」が30.2%と続いたことがその裏付けになる。

不満の1位は「静かに作業できる席が足りない」

フリーアドレスの運用に何らかの不満を感じると答えた人は全体の81%にのぼった。最多は「静かに作業できる席が足りない」で29.7%、「会話や通話が多くて集中しづらい」が24.9%と音環境への不満が上位を独占した。

一方、在籍3年未満の不満1位は「同じような席しかなく、その日の業務に合った席が選びにくい」で41.6%。在籍10年以上の9.4%と比べると4.4倍にのぼる。使い慣れていない環境で今日やるべき仕事に合わせて席を選ぶのは、相応のコストがかかる行為なのかもしれない。

オフィス環境への改善要望でも在籍年数の差は鮮明だ。「会議室を増やしてほしい」と答えた在籍3年未満は50.4%、在籍10年以上は26.1%とほぼ2倍の開きがある。自律的に動けるベテラン層と異なり、新人層はコミュニケーション環境への依存がより強いようだ。

フリーアドレスは自由な働き方の象徴として導入が進んできた。だがこの調査が示すのは、同じオフィスにいても、在籍年数によって求めるものがこれだけ異なるという現実だ。一律の設計ではなく、社員のキャリアステージに応じたきめ細かい職場環境づくりが求められているといえそうだ。

【調査概要】
調査期間:2025年12月19日〜12月21日
調査対象:フリーアドレスで働く会社員441人
調査手法:インターネット調査

出典:GOOD PLACE「フリーアドレスオフィスの実態調査」(2026年)

プレスリリース

文=池田美樹

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