欧州

2026.03.14 13:00

戦時下で耐え忍ぶウクライナの子どもたち、各種団体が支援

ウクライナ首都キーウの独立広場で、ロシアによる侵攻開始から4年を迎え、ろうそくに火をともす子どもたち。2026年2月24日撮影(hurricanehank/Global Images Ukraine via Getty Images)

ウクライナ首都キーウの独立広場で、ロシアによる侵攻開始から4年を迎え、ろうそくに火をともす子どもたち。2026年2月24日撮影(hurricanehank/Global Images Ukraine via Getty Images)

ロシア軍は7日、ウクライナ北東部ハルキウで、ドローン(無人機)とミサイルによる攻撃を行った。英ロイター通信によると、この攻撃により少なくとも10人の民間人が死亡し、うち2人は子どもだった。

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2022年2月にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始して以降、子どもたちは戦争の影響を特に強く受けている。国際非政府組織(NGO)のセーブ・ザ・チルドレンは、ロシアの軍事侵攻でこれまでに3000人以上のウクライナの子どもが死傷し、半数以上が避難民となったと報告している。さらに、少なくとも2万人のウクライナの子どもたちが家族から強制的に引き離され、ロシアに移送されている。ウクライナでは数百万人もの若者が、ロシア軍の無人機やミサイルによる民間施設や住宅地への攻撃により、学業や課外活動の機会を奪われている。

空襲警報と遠隔学習により、子どもたちの環境は困難を極めている。ウクライナでは、数十万人の子どもたちが学業を完全にオンラインで進めている。これは安全上の懸念から、ロシア軍の攻撃にさらされないようにするための措置だが、その結果、子どもたちが学校で同級生と直接交流する機会が制限されている。ウクライナの教育系NGO、オスビトリヤによると、若年層のウクライナ人の73%が絶え間ない不安に対処するために心理的支援が必要だと訴えている。オスビトリヤは、戦争の行方の不確実性とロシア軍の爆撃に対する絶え間ない恐怖が、全てのウクライナ人、特に子どもの精神衛生を悪化させていると報告した。

こうした困難にもかかわらず、ウクライナ全土の非政府組織や財団は、国民の支援を自ら進んで引き受けている。特に青年団体は、ロシアの侵攻の中で日常を取り戻そうとするウクライナの若者たちの受け皿となることを目指している。これらの団体は、子どもたちが学業を継続し、課外活動に参加し、スポーツに取り組む場を与えようと努めている。

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例えば、オスビトリヤは政府と連携し、全国の子どもたちにオンライン学習の機会を提供している。政府との提携関係は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)以来続いている。現在、中等学校向けデジタル教育コース「オスビトリヤ」は170万人の利用者を抱え、18科目のコンテンツを提供している。同団体が立ち上げた別のコースも、全国統一卒業試験の準備をする十代の生徒を支援している。これまでに、オスビトリヤは約30万人の生徒が物理的な教室にいなくても学業を継続できるよう支援してきた。両コースとも、ロシア占領下の地域に居住する利用者を多数抱えている。これらの地域では占領当局によって、ウクライナの教育を受けることは違法と見なされている。このような環境で、危険を冒しながらも母国の教育制度の下で学習を継続するウクライナ人が相当数存在するのだ。こうした人たちにとって、授業は単なる教育ではなく、母国語と文化へのつながりでもある。

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翻訳・編集=安藤清香

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