10位 アマンシオ・オルテガ
◯資産:1480億ドル(約23.5兆円。240億ドル[約3.8兆円]増)◯資産源:ザラ◯国籍:スペイン
ザラの創業者であり、マッシモ・ドゥッティやプル&ベアなどのブランドを展開するインディテックスの筆頭株主であるアマンシオ・オルテガは、2025年に過去最高となる30億ドル超(約4770億円。税引き前)の配当を受け取った。オルテガはその資金の一部を、自身の巨大な不動産帝国の拡大に投じている。9月にはマイアミ中心部のオフィスタワー「サバデル・ファイナンシャル・センター」を2億7400万ドル(約436億円)で取得し、2カ月後にはバンクーバーのランドマーク的な建物であるカナダポスト旧本社ビルを8億6000万ドル(約1367億円)で買収した。
9位 ウォーレン・バフェット
◯資産:1490億ドル(約23.7兆円。50億ドル[約7950億円]減)◯資産源:バークシャー・ハサウェイ◯国籍:米国
「オマハの賢人」として知られるウォーレン・バフェットは2025年末、バークシャー・ハサウェイのCEOを退任した。巨大複合企業を60年にわたって率い、現在も会長職を務めるバフェットの後任には、2026年の世界長者番付に初登場したグレッグ・アベルが就いた。彼は、毎年多くの投資家が注目する株主向け書簡の最後の回で、「誰を手本にするかを慎重に選び、その人物を見習うことが必要だ。完璧にはなれないが、より良くなることは可能だ」と述べていた。
8位 ジェンスン・フアン
◯資産:1540億ドル(約24.5兆円。553億ドル[約8.8兆円]増)◯資産源:半導体◯国籍:米国
ジェンスン・フアンが1993年に共同創業したGPUメーカーのエヌビディアは2025年10月、史上初の時価総額が5兆ドル(約795兆円)を上回る企業となった。同社の株価は、AIブームの中で半導体供給における圧倒的な優位性を背景に、この1年で40%以上上昇。これによりフアンは世界の富豪トップ10入りを果たした。エヌビディアは2025年、OpenAIへの300億ドル(約4.8兆円)、Anthropic(アンソロピック)への100億ドル(約1.6兆円)といったAIモデル企業への大型投資で注目を集めた。グロックを200億ドル(約3.2兆円)で買収したほか、50億ドル(約7950億円)相当のインテル株を取得するなど、競合企業との提携でも大きな話題となった。
7位 ベルナール・アルノーとその家族
◯資産:1710億ドル(約27.2兆円。70億ドル[約1.1兆円]減)◯資産源:LVMH◯国籍:フランス
高級ブランド大手LVMHのCEOベルナール・アルノーは、ウォーレン・バフェットやオラクルのラリー・エリソンなどと並んで、この1年で資産を減らした1000億ドルクラブの3人のうちの1人となった。LVMHの2025年の売上高は、トランプ大統領の関税政策の影響で、前年比で5%減の940億ドル(約14.9兆円)となった。同社はフォーミュラ1と10年間のパートナーシップ契約を締結。米国とアジアでの販売回復を背景に、年後半には業績を持ち直した。2026年1月にアルノーは、フランスの知的・公共活動への貢献が評価され、フランス学士院の「道徳・政治科学アカデミー」の会員に選ばれた。
6位 ラリー・エリソン
◯資産:1900億ドル(約30.2兆円。20億ドル[約3180億円]減)◯資産源:オラクル◯国籍:米国
オラクル共同創業者のラリー・エリソンにとって、この1年は激動の年だった。7月には息子デビッドとともにパラマウントとデビッドのスカイダンス・メディアの合併を完了させた。3カ月後にはオラクル株の急騰を受け、フォーブスが追跡してきた中で過去最大となる1日あたりの資産増加を記録し、資産は約1000億ドル(約15.9兆円)増えて4000億ドル(約63.6兆円)を突破した。しかしその後オラクル株が下落し、資産のほぼ半分が消失した。2025年12月には、ワーナー・ブラザースがパラマウントによる買収提案を拒否し、ネットフリックスとの合併を選択した。1月には米国と中国が合意した取引により、オラクルと投資会社シルバーレイク、アブダビのMGXがTikTokの米国事業を取得し、オラクルは15%の持ち分を得た。1カ月後、エリソン親子はワーナー・ブラザースの争奪戦に勝利し、1100億ドル(約17.5兆円)規模の取引で米国最大級のメディア帝国の1つを掌握する見通しとなった。
5位 マーク・ザッカーバーグ
◯資産:2220億ドル(約35.3兆円。60億ドル[約9540億]増)◯資産源:フェイスブック◯国籍:米国
メタの共同創業者兼CEOのマーク・ザッカーバーグは、人工知能(AI)への投資を続けている。同社プラットフォームにおける「言論の自由」も重視する姿勢を強めている。2026年4月、フェイスブックとインスタグラムにおける外部機関によるファクトチェックを正式に終了し、イーロン・マスクのXと同様の「コミュニティノート」方式へ移行した。
ザッカーバーグが率いるソーシャルメディア大手メタは2025年、AI関連のサーバーやデータセンター、ネットワークインフラに約700億ドル(約11.1兆円)を投じた。2026年には、これら分野への投資額を最大1690億ドル(約26.9兆円)まで拡大する計画を発表している。彼は、3月にカリフォルニア州で検討されている富裕税を嫌って同州を離れるビリオネアの流れに加わり、マイアミの超高級住宅地インディアン・クリーク島にある邸宅を1億7000万ドル(約270億円)で購入した。「ビリオネア・バンカー」と呼ばれる同島は、ジェフ・ベゾス、ジャレッド・クシュナー、カール・アイカーンが住むことで知られる。
4位 ジェフ・ベゾス
◯資産:2240億ドル(約35.6兆円。90億ドル[約1.4兆円]増)◯資産源:アマゾン◯国籍:米国
ベゾスは2025年7月、交際相手だったローレン・サンチェスとイタリア・ベネチアで結婚式を挙げた。3日間にわたる豪華な式の費用は約2000万ドル(約31億8000万円)と推定され、ビル・ゲイツ、オプラ・ウィンフリー、トム・ブレイディ、カーダシアン一家など著名人が多数出席した。彼の宇宙企業ブルーオリジンは2025年、新型ロケット「ニューグレン」の打ち上げを2回成功させ、マスクのスペースXに追いつくための重要な前進となった。ベゾスは2026年2月、ワシントン・ポストの従業員の約30%を削減し、同紙のスポーツ報道と国際報道の大半を縮小した。
3位 セルゲイ・ブリン
◯資産:2370億ドル(約37.7兆円。990億ドル[約15.7兆円]増)◯資産源:グーグル◯国籍:米国
2位 ラリー・ペイジ
◯資産:2570億ドル(約40.9兆円。1130億ドル[約18兆円]増)◯資産源:グーグル◯国籍:米国
グーグルの共同創業者である2人は、この1年で親会社アルファベットの株価が80%上昇したことを受け、純資産をほぼ倍増させた。同社は2025年11月、自社設計の半導体で訓練した最新のAIモデル「Gemini 3」を発表。このモデルは、いくつかの主要な指標でOpenAIのChatGPTを上回る性能を示した。
ペイジは2025年12月と2026年1月に、カリフォルニア州で検討されている富裕税を回避する動きの一環として、フロリダで合計1億7400万ドル(約277億円)を投じて住宅を2軒購入した。もしこの税が住民投票にかけられ、2026年11月に承認されれば、彼は多額の税負担を強いられる可能性がある。
1位 イーロン・マスク
◯資産:8390億ドル(約133.4兆円。4970億ドル[約79兆円]増)◯資産源:テスラ、スペースX◯国籍:米国
テスラの株主は2025年5月、マスクがトランプ政権の政府効率化省(DOGE)トップとしての130日間の任務を終え、電気自動車メーカーの経営に再び専念すると発表したことを歓迎した。11月には、テスラが今後10年間で一定の業績目標を達成した場合、最大1兆ドル(約159兆円)相当の追加株式を受け取る可能性のある歴史的な報酬パッケージがマスクに付与された。
翌月、デラウェア州最高裁は、2024年に下級裁判所が無効としていたテスラのストックオプション(現在の価値で約1150億ドル[約18.3兆円])をマスクに再付与した。そして2026年2月、マスクはロケット企業スペースXとAI企業xAIを統合した。xAIはすでに2025年に、彼のSNS企業Xと統合されていた。新会社の評価額は1兆2500億ドル(約198.8兆円)とされ、年内にもIPOの可能性が指摘されている。これによりマスクは、世界初の「トリリオネア(資産1兆ドル[約159兆円]の富豪)」に最も近い人物となった。


