経済・社会

2026.03.11 22:33

ロレックス・アワード50周年、地球を守る5人の女性を選出

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創設から50年を迎えたロレックス・アワードは、地球の未来へと照準を明確に合わせた。

2026年、スイスの時計メーカーであるロレックスは5人の女性を受賞者に選出した。野生生物の保護、感染症の検出、生態系の保全にまたがるプロジェクトが評価されたものだ。インドネシア、ナイジェリア、ペルー、中国、米国出身の受賞者たちは、ロレックスが掲げる「次世代、そのまた次世代のために地球を守る国際的な取り組み」を体現している。

50周年を迎えたロレックス・アワード(旧称:ロレックス・アワード・フォー・エンタープライズ)は、ロレックス初の防水時計「オイスター」の誕生50周年を記念して1976年に創設された。以来、67カ国以上でインパクトをもたらしたプロジェクトを手がける165人の受賞者を支援してきた。

ロレックスによると、オイスターの誕生は「探検の新時代を切り開き、冒険家たちが限界に挑戦することを可能にした」という。50年前のアワード創設は、「発見のための探検を称えることから、地球を守ることへ」と焦点を移すために設計されたと同社は説明する。

この進化は2019年の「Perpetual Planet Initiative」の立ち上げによってさらに強化された。現在、このイニシアチブにはロレックス・アワードの165人の受賞者に加え、30以上のパートナーが参加している。活動は「海洋」「陸地」「科学・健康・テクノロジー」の3分野に焦点を当てている。

今年からアワードは隔年ではなく毎年授与されることになった。また、今年からはインパクトと実績により重点が置かれるようになった。

ロレックス・アワードを受賞するには、プログラムの重点分野に沿った独創的でビジョナリーなプロジェクト──人類や地球に貢献できるもの──を提案し、それを実行するためのリーダーシップ、スキル、決意を示す必要がある。審査は独創性、潜在的なインパクト、候補者のリーダーシップの資質に基づいて行われる。アワードはジュネーブのロレックス本社で運営され、応募はロレックスが審査し、独立した専門家の協力を得て評価される。

2026年ロレックス・アワード受賞者

ビンビン・リー
中国中部の山岳地帯に広がる竹林には、野生のジャイアントパンダが2000頭未満しか生息していない。その生息地は放し飼いの家畜との共存を余儀なくされている。環境科学者のビンビン・リーは、地域経済を支えながらパンダの生息地を守る持続可能な放牧方法を開発するため、地域コミュニティと協力している。ロレックス・アワードの支援により、彼女はこれらの解決策を中国の複数の山脈へ拡大する。

ファルウィザ・ファルハン
インドネシア・スマトラ島のルセル生態系は、ゾウ、トラ、オランウータン、サイが野生で共存する地球最後の場所だ。しかし、この地域は開発と森林破壊による継続的な圧力にさらされている。森林保全活動家のファルウィザ・ファルハンは、地域コミュニティを動員し、生態系を守るキャンペーンを主導してきた。アワードは、女性や草の根コミュニティが自らの環境を監視・保護できるよう力を与える彼女の取り組みを支援し、保全における地域リーダーシップの役割を強化する。

パルディス・サベティ
医療遺伝学者のパルディス・サベティは、数十年にわたり西アフリカでウイルス感染症の流行やパンデミックの脅威と最前線で闘ってきた。先端技術とアルゴリズムを駆使して感染症の検出と封じ込めを行うとともに、感染症発生リスクが最も高い地域で現地パートナーの育成に取り組んでいる。ロレックス・アワードは、シエラレオネの遠隔地コミュニティで携帯型診断ツールの開発とテストを行う資金となり、ウイルスの脅威を早期に発見して広範な感染拡大を防ぐことを目指す。

レイチェル・イケメ
保全活動家のレイチェル・イケメは、コミュニティ主導の保全活動を通じて、ニジェールデルタ・レッドコロブスモンキーを絶滅の瀬戸際から救い戻すことに貢献したとされる。彼女の活動の中心は、ナイジェリアの石油産業の中核に位置する生物多様性ホットスポット、ニジェールデルタにある。地域コミュニティと連携し、森林と野生生物を保護している。これまでに5839ヘクタール超の森林と少なくとも13種の絶滅危惧種を守り、2500人超の生計改善にもつなげてきた。アワードは、彼女のモデルを近隣コミュニティに拡大するための研修拠点と移動型教育プログラムの創設を支援する。

ロサ・バスケス・エスピノサ
化学生物学者のロサ・バスケス・エスピノサは、アマゾンにおける森林破壊と、固有植物種や地域の食料システムを支える重要な送粉者であるハリナシバチの減少を、科学的に初めて結び付けた。彼女の研究は、ペルーでの画期的な訴訟に貢献し、ハリナシバチを保護するだけでなく、その法的権利も認めさせた。ロレックス・アワードの支援により、彼女はペルー領アマゾンで先住民主導の「ハリナシバチの保護生息地コリドー(回廊)」を拡大する。

各受賞者は、プロジェクト推進のための資金に加え、国際的なメディア露出の機会を得る。

過去50年間、受賞者は考古学、建築、教育、工学、起業、探検、地質学、医学、微生物学、登山、物理学、霊長類学、社会学、獣医学、野生生物学など、多岐にわたる分野から選ばれてきた。

forbes.com 原文

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